ADVERTISEMENT

ひとり超然と自己主張するストレイ・ドッグ。

2015年1月31日 ミルクマン斉藤 さらば、愛の言葉よ ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
さらば、愛の言葉よ

男と女が同じフレームにいる。やがて片方が右へと移動すると、右の視覚だけがパンしてそれを追い、左の視覚は動かない片方にとどまったままだ。本作を観る者は右目と左目が別個に遊離したようなこの奇妙な感覚を少なくとも二度味わい、個の認識に対して束の間疑念を抱くことになる。それがゴダールの意図かどうかは、例の如く膨大に引用される他人の言葉・他人の映像と解体された物語の中では判じ難いが、あの独特のタイポグラフィや、立体視できたりできなかったりする画に「面白い3D映画を観た」と思える出来なのは確か。画面に現れる本がソルジェニーツィン「収容所群島」で始まりヴァン・ヴォークト「非A-3」で終わるのはチト気になる。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

近況:

ミルクマン斉藤さんの最近の映画短評

もっと見る

ADVERTISEMENT