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雰囲気だけ、と言われても仕方ないツメの甘さ。

2015年2月24日 ミルクマン斉藤 繕い裁つ人 ★★★★★ ★★★★★

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繕い裁つ人

現実味が稀薄でひっかかりが何もなかった三島有紀子の過去2作品だが、これは記憶に残るイメージがいくつかある。それは冒頭近くにある中谷美紀の作業室の、大きな窓から差す柔らかな陽ざしの美しさであったり、きちんと整理された裁縫部品群のグラフィカルな端正さであったり、舞台となる神戸のエキゾティックな佇まいだったりするのだが、やはり現実味の乏しさは否めない。なぜ誰も関西言葉を喋らないのか? 同業種の経済的苦しさは語られるが主人公の収入形態はどうなってるのか?…等々。でもキアロスタミ映画の印象を引きずる奥野匡と、彼に絡む杉咲花・永野芽郁・小野花梨の高校生トリオの存在が大きな救いだ。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

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