当事者が演じることで可能になったこと

2014年1月10日 今 祥枝 鉄くず拾いの物語 ★★★★★ ★★★★★

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鉄くず拾いの物語

本作は当事者が実際に体験したことを演じるという、限りなくドキュメンタリーに近いドラマである。この方法により製作費を抑えてわずかな期間で映画を完成させたことで、当事者の窮状は改善されることとなった。この種の問題を社会に訴えるのはスピードという点で新聞やTVが果たすべき役割が大きく、本作も新聞記事から始まったプロジェクトだが、映画として世に出ることで国境を越えてより大きな成果を可能にしたと言える。

お金がなければ適切な医療が受けられない時代は、日本の現状において決して遠い話とは思えない。劇中、当事者たちが伝える”リアル”に、迫り来るいい知れない不安と危機感を覚えて胸が苦しくなった。

今 祥枝

今 祥枝

略歴:いまさちえ/映画、海外ドラマライター。『BAILAバイラ』『eclatエクラ』『日経エンタテインメント!』『日本経済新聞 電子版』ほかに連載・執筆中。ほかにプレス、劇場パンフ、各局のHPなどに寄稿。時々、映像のお仕事。著書に『海外ドラマ10年史』(日経BP社)。海外ミュージカルファン。

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