シネマトゥデイ

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問題も差別も寛容も、あらゆる意味で「アメリカの縮図」

  • ワイズマンのドキュメンタリーはその長尺から観客に体力を要求するが、題材に興味がある人が観れば時間を忘れさせる。その意味で今作はNYのある「地域」へのフォーカスなので、やや冗長に感じ、忍耐力を要求される人もいるだろう。しかしこれこそがワイズマン映画の真骨頂。一見、無駄だと感じる時間が、その場所の「空気感」を熟成し、街の住民の気持ちを共有している自分に気づく。人種やLGBTなど、ここまで多様性が凝縮された地域はアメリカでも特別ながら、逆に最もアメリカらしいと言える。撮影が行われたのは2014年。トランプ政権誕生前であり、現在では状況も変化しているはずなので、日本でももっと早く公開されるべきだった。

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斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴: 1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況: トロント国際映画祭で観た作品では、観客賞の『グリーンブック』に心底感動。イザベル・ユペールが笑っちゃうほどの衝撃演技を見せる『グレタ』はトラウマ的怪作でした。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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