誰がいったい「インベーダー」なのか。

2014年5月31日 ミルクマン斉藤 インベーダー・ミッション ★★★★★ ★★★★★

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インベーダー・ミッション

てっきりSFだと思いこんで観てみれば、イラク戦争を題材にしたハードなミステリだったのに吃驚。しかも、最近公開された『ワイルド・ルーザー』と同じスペイン人監督とはとても思えぬ出来映えにまた吃驚。失った記憶を徐々に取り戻してみれば恐ろしい真実が…という設定自体はありがちだが、記憶が飛んでた主人公以上に地獄を見続けていた人物の存在がより重く、誰がいったいイラク民衆から視た「インベーダー=侵略者」だったのかと真正面から問いかける展開に(本作に「ミッション」など存在しない)。ひょっとするとこれからの日本にも起こり得ることと覚悟して観るべし。皮肉にも『ワイルド~』よりカー・アクションの出来もいい。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

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