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コンペ部門作品紹介

第67回ヴェネチア国際映画祭

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コンペティション部門 - In Competition

『十三人の刺客』
製作:
日本
監督:
三池崇史
出演:
役所広司山田孝之ほか
ストーリー
江戸時代、将軍の弟であり絶大な権力を握る暴君の斉韶(稲垣吾郎)は、近々老中に就任する予定だった。だが、そのあまりにも傍若無人な振る舞いがたたり、幕府内で彼を亡き者にする暗殺計画が立てられ、ひそかに刺客たちが集められる。
ここに注目!
『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』などの異才・三池崇史監督が、1963年公開の『十三人の刺客』をリメイクした時代劇。主演の役所広司をはじめ、山田孝之伊勢谷友介松方弘樹ら豪華キャストが顔をそろえる。2007年の本映画祭コンペ部門出品作『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』のリベンジなるかに大きな期待がかかる。
『ノルウェイの森』
製作:
日本
監督:
トラン・アン・ユン
出演:
松山ケンイチ菊地凛子ほか
ストーリー
1969年、ワタナベ(松山ケンイチ)と直子(菊地凛子)は偶然、再会した。二人の間に友情以上の感情が芽生え始めるが、親友キズキ(高良健吾)の死の記憶が重くのしかかる。そんなとき、ワタナベは直子とは異なるタイプの小林緑(水原希子)と出会う。
ここに注目!
長編初監督作の『青いパパイヤの香り』で1993年カンヌ国際映画祭カメラドール賞&ユース賞を受賞、2作目の映画『シクロ』では、1995年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞&国際評論家賞を受賞という経歴を持つトラン・アン・ユン監督。映像詩人の監督が、原作:村上春樹、主題歌:ザ・ビートルズ「ノルウェーの森」、撮影は映画『花様年華(かようねんか)』リー・ピンビンという最強の布陣で、北野武監督の映画『HANA-BI』以来、日本映画として13年ぶりの金獅子賞を目指す!
03

『ブラック・スワン』(原題)

『BLACK SWAN』(原題)
製作:
アメリカ
監督:
ダーレン・アロノフスキー
出演:
ナタリー・ポートマンミラ・クニスほか
ストーリー
ニューヨーク・シティ・バレエの芸術監督トーマス(ヴァンサン・カッセル)は新シーズンからの主役交代を考えていた。演目「白鳥の湖」は一人二役で無垢(むく)で優雅な白鳥とずる賢く好色な黒鳥を演じ分ける技巧が求められるが、その第一候補者ニーナ(ナタリー・ポートマン)の前に突如リリー(ミラ・クニス)という強力なライバルが現れる。
ここに注目!
舞台となるニューヨーク・シティ・バレエ団(NYCB)全面協力のもと製作されたサイコ・スリラー。ダーレン・アロノフスキー監督は映画『ファウンテン 永遠につづく愛』で本映画祭コンペ部門に初参加。映画『レスラー』で同映画祭金獅子賞を受賞しており、好調の波に乗り連作受賞の可能性も大。なお今年の金獅子賞受賞経験者はアロノフスキー監督とトラン・アン・ユン監督のみ。
04

『LA PECORA NERA』(原題)

『LA PECORA NERA』(原題)
製作:
イタリア
監督:
Ascanio Celestini
出演:
Ascanio Celestini、ジョルジョ・ティラバッシほか
ストーリー
世界が平和に満ちていた1960年代生まれのニコラは、35年の間、精神病院で過ごした。聖人のような、患者たちと過ごした35年の日々をファンタジックに描いた作品。
ここに注目!
これが長編デビュー作となるイタリアのAscanio Celestini監督が、長年温めてきた企画を映画化した人間ドラマ。監督自身も出演しているほか、映画『生贄』のジョルジョ・ティラバッシや『夜よ、こんにちは』マヤ・サンサらイタリアの人気俳優が出演。有名監督たちを相手に、自国の若い才能がどこまで健闘するかが見どころ。
05

『サムウェア』(原題) 金獅子賞

『SOMEWHERE』(原題)
製作:
アメリカ
監督:
ソフィア・コッポラ
出演:
スティーヴン・ドーフエル・ファニングほか
ストーリー
ロサンゼルスのホテルで暮らすハリウッド・スターのジョニー(スティーヴン・ドーフ)。高級車を乗り回し、酒と女におぼれていたジョニーの前に、11歳になった娘のクレオ(エル・ファニング)が現れたことで、ジョニーは現実と向き合おうとする。
ここに注目!
前々作『ロスト・イン・トランスレーション』が本映画祭での称賛に始まり、アカデミー賞脚本賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の長編第4作。『ロスト~』の製作会社と再び組んだ本作、ハリウッド・スターのプライベートを描くという設定もどことなく似ている。ソフィアの夫がボーカルを務めるフランスの人気バンド、フェニックスが手掛ける音楽にも注目。
06

『ハッピー・フュー』(英題)

『HAPPY FEW』(英題)
製作:
フランス
監督:
アントニー・コルディア
出演:
マリナ・フォア、エロディ・ブシェーズほか
ストーリー
宝石店で働くレイチェル(マリナ・フォア)は、アトリエで会ったヴィンセント(ニコラ・デュヴォシェル)と意気投合。お互いのパートナーを交えたディナーの席で、2組のカップルは互いのパートナーと恋に落ち、快楽に盲目的にのめり込んでいく。
ここに注目!
多感な年ごろの柔道少年を主人公にした長編デビュー作『Cold Showers』(英題)で、2005年のカンヌ国際映画祭監督週間において注目を集めたフランスのアントニー・コルディア監督。エロディ・ブシェーズなど4人の人気俳優が演じる2組のカップルが互いの相手を交換する快楽にハマっていくという、過激でエロチックな問題作を本映画祭に送り込む。
07

『ザ・ソリチュード・オブ・プライム・ナンバーズ』(英題)

『LA SOLITUDINE DEI NUMERI PRIMI』(原題)
製作:
イタリア、ドイツ、フランス
監督:
サヴェリオ・コスタンツォ
出演:
アルバ・ロルヴァケル、ルカ・マリネッリほか
ストーリー
幼いころにスキー事故で片足が不自由になった少女アリス(アルバ・ロルヴァケル)と、心に傷を持つ少年マッティア(ルカ・マリネッリ)は運命的に出会う。彼らは互いに惹(ひ)かれ合うが、やがて成長し、別々の道を歩む選択をする。
ここに注目!
パオロ・ジョルダーノ原作のイタリアのベストセラー小説「素数たちの孤独」を映画化。監督は長編デビュー作『Private』(原題)で、2004年ロカルノ国際映画祭金豹賞を受賞したサヴェリオ・コスタンツォ監督。イザベラ・ロッセリーニら実力と美ぼうを兼ね備えた俳優たちによる熱演と感動の物語が、審査員の心をつかむこと間違いなし。
08

『サイレント・ソウルズ』(英題)

『SILENT SOULS』(英題)
製作:
ロシア
監督:
アレクセイ・フェドルチェンコ
出演:
イーゴリ・セルゲーエフ、ユーリ・ツリロほか
ストーリー
愛妻ターニャを失ったミロンはミリャ民族のしきたりにのっとって、2羽の小鳥を伴い、亡きがらを聖地に葬る旅への同行を、友人で写真家のAistに頼んだ。その行程でターニャを愛していたのが自分だけではなかったことをミロンは悟る。
ここに注目!
アレクセイ・フェドルチェンコ監督の友人で作家のデニス・オソーキンが愛と死をテーマに執筆した脚本「The Buntings」(ホオジロ鳥)を映像化。3大映画祭のコンペ出品は初だが、2005年のデビュー作『Pervye na Lune』(原題)が同映画祭の新潮流を紹介するオリゾンティ・ドキュメンタリー賞を受賞しただけに、感傷的な演出に陥りがちな題材を絶妙にコントロールした手腕が評判になっている。
09

『プロミス・リトゥン・イン・ウォーター』(原題)

『プロミス・リトゥン・イン・ウォーター』(原題)
製作:
アメリカ
監督:
ヴィンセント・ギャロ
出演:
ヴィンセント・ギャロ、デルフィーヌ・バフォーほか
ストーリー
余命わずかであるにもかかわらず、治療も受けず、最期を待つ美しい女性。火葬されることを望む彼女の願いをかなえるため、あるフォトグラファーの男は葬儀社で働くことにした。
ここに注目!
前作『ブラウン・バニー』では過激なシーンで物議を醸したヴィンセント・ギャロ監督が、本作と主演作『エッセンシャル・キリング』のノミネートで本映画祭の今年の顔に! 共演は、スーパーモデルのデルフィーヌ・バフォーとシルヴェスター・スタローンの息子、セイジ・スタローン。死を叙情的に描くストーリーのようだが、一筋縄ではいかないのがギャロ。話題になるのは必至だ。
10

『ロード・トゥ・ノーウェア』(原題)

『ロード・トゥ・ノーウェア』(原題)
製作:
アメリカ
監督:
モンテ・ヘルマン
出演:
シャニン・ソサモンドミニク・スウェインほか
ストーリー
若い映画監督が、意気揚々と新しいプロジェクトをスタートさせた。だが、その撮影のロケ地で監督自身が犯罪に巻き込まれてしまうことに……。
ここに注目!
監督業だけでなく、俳優やプロデューサーとしても活躍するアメリカン・ニューシネマの立役者、モンテ・ヘルマンが久々にメガホンを取ったスリラー。非コンペ部門ながら、1988年本映画祭で『イグアナ/愛と野望の果て』で受賞経験がある監督だけに、コンペ部門初出品に期待がかかる。
11

『ア・サッド・トランペット・バラード』(英題) 銀獅子賞

『ア・サッド・トランペット・バラード』(英題)
製作:
スペイン、フランス
監督:
アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:
カロリーナ・バング、サンティアゴ・セグラほか
ストーリー
1937年、フランコ独裁政権時代のスペイン。サーカスでピエロにふんする二人の男性が、空中ブランコ乗りの女性に恋をした。そして二人の男性による、一人の女性をめぐる激しい恋のバトルが巻き起こる。
ここに注目!
映画『ビースト 獣の日』や『みんなのしあわせ』などのスペインの鬼才、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督によるラブ・コメディー。出演者も『ボルベール <帰郷>』カルメン・マウラや、『チェ 39歳 別れの手紙』のアントニオ・デ・ラ・トレら名優が顔をそろえる。ベテラン監督のキャリア中、初の3大映画祭初参加に注目度も高まる。
12

『ブラック・ヴィーナス』(英題)

『ブラック・ヴィーナス』(英題)
製作:
フランス
監督:
アブデラティフ・クシシュ
出演:
Yahima Torres、オリヴィエ・グルメほか
ストーリー
1817年、パリの王立医療アカデミーに、アフリカ人女性サールタイ・バートマンの体の複製があった。7年前、イギリスで見せ物にされたサールタイは、ロンドンの人たちの好奇の目にさらされていた。
ここに注目!
ヨーロッパへ奴隷として渡り、見せ物にされた南アフリカ・コイコイ族の女性の実話を基にした問題作。特異な体型の主人公を演じる女優を探すため、キャスティングは難航したとか。メガホンを取った全4作品中本作を併せて3作品が本映画祭で上映され、2007年には『The Secret of the Grain』(原題)で審査員特別賞や国際批評家連盟賞などを受賞したクシシュ監督が、さらに上の金獅子賞を狙う。
13

『ポスト・モーテム』(原題)

『ポスト・モーテム』(原題)
製作:
チリ、メキシコ、ドイツ
監督:
パブロ・ラライン
出演:
アルフレッド・カストロ、アントニア・セガーズほか
ストーリー
1973年、チリ。クーデターの真っただ中、マリオは、検死報告書を書きつつキャバレーの踊り子だった隣人ナンシーに思いをはせていた。ところがある日、彼女はこつ然と姿を消した。彼は、彼女の家族が軍に逮捕されたことを聞かされたのだった。
ここに注目!
前作『トニー・マネロ』を2008年カンヌ国際映画祭監督週間に出品するなど、注目のパブロ・ラライン監督による長編第三作。主人公を演じるのは、前回同様チリで舞台俳優としても活躍する名優アルフレッド・カストロ。これが3大映画祭初出品だが、本国チリやヨーロッパで評価が高い監督だけに、賞レースへの期待度は高い。
14

『バーニーズ・バージョン』(原題)

『バーニーズ・バージョン』(原題)
製作:
カナダ、イタリア
監督:
リチャード・J・ルイス
出演:
ポール・ジアマッティダスティン・ホフマンほか
ストーリー
口の悪い65歳のバーニー・パノフスキー(ポール・ジアマッティ)は大の酒好きの愛煙家で、ホッケーファンのテレビプロデューサー。一見普通に見える彼は、二つの大陸をまたに掛け、三人の妻や変わり者の父と風変わりな人生を送ってきた。
ここに注目!
モルデカイ・リチラーのコミックノベルを映画化したヒューマンドラマ。『終着駅 トルストイ最後の旅』などの個性派、ポール・ジアマッティが破天荒な主人公役を怪演するほか、名優ダスティン・ホフマン『17歳の肖像』ロザムンド・パイクらが豪華共演。3大映画祭初参加となるテレビ業界出身のルイス監督の実力が本映画祭で試される。
15

『ウィー・ビリーヴド』(英題)

『ウィー・ビリーヴド』(英題)
製作:
イタリア、フランス
監督:
マリオ・マルトーネ
出演:
ルイジ・ロ・カーショヴァレリオ・ビナスコほか
ストーリー
19世紀イタリア、成し遂げられなかった共和国家を再び復活させようと、共和闘争に熱中していく二人の貴族青年と一人の農民の若者の人生を物語。
ここに注目!
ウィーン体制下で分割されていたイタリアを舞台に、イタリア統一運動の熱気を描く3時間半の壮大な歴史映画。マリオ・マルトーネ監督は1970年代から舞台で活躍し、1992年の長編映画デビュー作『Morte di un matematico napoletano』(原題)では、本映画祭で審査員特別賞を受賞している。地元、イタリアの大作だけに、賞レースにも絡んできそうだ。
16

『LA PASSIONE』(原題)

『LA PASSIONE』(原題)
製作:
イタリア
監督:
カルロ・マッツァクラティ
出演:
シルヴィオ・オルランド、ジュゼッペ・バッティストンほか
ストーリー
かつては前途有望だった映画監督ジャンニは、ここ数年は仕事がなかった。50代の今は、あとのない状態。大きな成功が見込まれる最後のチャンスも、脅しによってしくじってしまい……。
ここに注目!
ナンニ・モレッティ監督が創設したプロダクションから発表した、1987年の『Notta italiana』(原題)で注目されるようになったカルロ・マッツァクラティ監督。本映画祭のコンペに初参加した1994年には『Il toro』で銀獅子賞を受賞し、今回は10年ぶり4度目のコンペ参加となる。映画監督の苦悩を描く悲喜劇ということで、審査員の共感も大きいかもしれない。
17

『ポティッシュ』(原題)

『ポティッシュ』(原題)
製作:
フランス
監督:
フランソワ・オゾン
出演:
カトリーヌ・ドヌーヴジェラール・ドパルデューほか
ストーリー
家事好きで夫に従順な主婦、スザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。傘工場の豪腕経営者で夫のロバート(ファブリス・ルキーニ)は、妻を飾り物のようにしか思っていない。ある日、傘工場でストが起こり、夫に代わりスザンヌが交渉や会社運営に手腕を発揮するようになる。
ここに注目!
『8人の女たち』以来、フランソワ・オゾン監督とカトリーヌ・ドヌーヴが組む最新作は、 フランス軽演劇の映画化。フランスを代表する俳優のジェラール・ドパルデューとドヌーヴのフランスを代表する二大俳優が共演、そして大女優ドヌーヴが赤いジャージ姿というのにもびっくりだ。『8人の女たち』のときのような称賛なるか。
18

『ミークズ・カットオフ』(原題)

『ミークズ・カットオフ』(原題)
製作:
アメリカ
監督:
ケリー・ライヒャルト
出演:
ミシェル・ウィリアムズブルース・グリーンウッドほか
ストーリー
1845年、幌馬車の移民にガイドとして雇われたステファンは、ウィラメット渓谷への近道を知っていると案内することに。だがそれは水や食べ物を補給できず、命の危機を感じながら荒野を進むという壮絶な道程であった。
ここに注目!
開拓時代の史実に基づき、激動の時代を生きる人々を描く本咲く。俊英ケリー・ライヒャルト監督はミシェル・ウィリアムズを主演に据えた前作『ウェンディ&ルーシー』がカンヌ国際映画祭ある視点部門に出品され話題となった。本作でもシンプルながらリアルな描写に優れた実力を発揮しており、相応の評価が期待されるところ。
19

『MIRAL』(原題)

『MIRAL』(原題)
製作:
インド、フランス、イタリア、イスラエル
監督:
ジュリアン・シュナーベル
出演:
フリーダ・ピントヒアム・アッバスほか
ストーリー
1948年、大虐殺を機にエルサレムで児童養護施設を営み始めたパレスチナ人女性ハインド・フセイニ(ヒアム・アッバス)は、多くの孤児を救った。17歳のミラール(フリーダ・ピント)も救われた一人で、母の死後10年、同施設の世話になっていたが、ある時、孤児の境遇に気付き現状打破を決意する。
ここに注目!
映画『潜水服は蝶の夢を見る』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したジュリアン・シュナーベル監督が、イタリアで活躍中のパレスチナ系イタリア人のジャーナリスト、ルラ・ジャブリアールの原作を映画化。映画『扉をたたく人』ヒアム・アッバスが演じる実在の女性と、映画『スラムドッグ$ミリオネア』以来、新作が待ち望まれたフリーダ・ピントが過酷な運命に立ち向かう様を描いて注目度は高い。
20

『エッセンシャル・キリング』(原題)

『エッセンシャル・キリング』(原題)
製作:
ポーランド、ノルウェー、ハンガリー、アイルランド
監督:
イエジー・スコリモフスキ
出演:
ヴィンセント・ギャロエマニュエル・セニエほか
ストーリー
アフガニスタンのイスラム原理主義組織タリバンメンバーの男(ヴィンセント・ギャロ)が、3人のアメリカ兵を殺害。そして、アメリカ軍に捕らえられた。男はヨーロッパへ移送される途中、逃げ出したのだが……。
ここに注目!
前作『アンナと過ごした4日間』で17年ぶりに復帰したポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキ監督最新作。主演は、監督としてコンペに参加もしているヴィンセント・ギャロ。本映画祭では1991年の『30 Door Key』以来ぶりの参加で、ベルリン国際映画祭では、『出発』で金熊賞受賞、カンヌ国際映画祭では、1970~80年代はコンペ部門の常連だったスコリモフスキ監督。個性派監督と、個性派俳優ギャロの組み合わせは、注目度大だ。
21

『アッテンバーグ』(原題)

『アッテンバーグ』(原題)
製作:
ギリシャ
監督:
アティーナ・レイチェル・トサンガリ
出演:
アリアン・ラベド、Vangelis Mourikisほか
ストーリー
23歳のマリナは工場が立ち並ぶ海辺の町で設計士の父と暮らしている。彼女は人間を奇妙に思い、人と距離を置いた生活をしていた。唯一の友人であるベラからは性を学び、哺乳(ほにゅう)動物ドキュメンタリー映像などを通し人間を探求していくのだった。
ここに注目!
2004年アテネ五輪の開会式の映像監督を務めたギリシャ出身のアティーナ・レイチェル・トサンガリ監督による、10年ぶりの長編第2作。社会になじまずに育った3兄妹(社会疎外者)のいる一家を描き、カンヌ国際映画祭ある視点部門賞を受賞した映画『Kynodontas』(原題)のアソシエイト・プロデューサーを務めており、本作でも社会疎外者をモチーフにした。女性ならではの鋭い視点と独自性が国際舞台でいかに評価されるか注目したい。
22

『DI RENJIE ZHI TONGTIAN DIGUO』(原題)

『DI RENJIE ZHI TONGTIAN DIGUO』(原題)
製作:
中国
監督:
ツイ・ハーク
出演:
アンディ・ラウカリーナ・ラウほか
ストーリー
西暦690年の中国、女帝の戴冠式を控えた宮廷では、それを狙ったように怪死事件が相次ぎ、人心が不安にさらされていた。そこで皇后は、名探偵と評される追放中の男(アンディ・ラウ)を呼び戻し、事件解決にあたらせる。
ここに注目!
映画『セブンソード』などの香港の巨匠、ツイ・ハーク監督が手掛ける武侠(ぶきょう)アクション。彼のもとにアンディ・ラウカリーナ・ ラウリー・ビンビンらアジアを代表するスターが集結。監督の3大映画祭コンペ部門への参加は初めてだが、今年の審査委員長は映画オタクのクエンティン・タランティーノだけに、ベテラン監督に花を持たせる可能性大!
23

『DREI』(原題)

『DREI』(原題)
製作:
ドイツ
監督:
トム・ティクヴァ
出演:
ソフィー・ロイス、セバスチャン・スキッパーほか
ストーリー
ドイツ・ベルリンで同棲(どうせい)中の40代前半のカップル、ハンナとシモン。互いの知らぬところでアダムという男と知り合い、二人ともアダムと恋に落ちる。しかし、ハンナが妊娠したことで、父親は誰かという疑問が生じ……。
ここに注目!
映画『パフューム ある人殺しの物語』『ザ・バンク 堕ちた巨像』などのトム・ティクヴァ監督の最新作。ドイツ・ベルリンの今を切り取り、不思議な三角関係をつづる。1998年の本映画祭で映画『ラン・ローラ・ラン』がコンペ部門に選ばれ、国際的名声を高めたティクヴァ監督にとって、ヴェネチアへの帰還は思い入れが強いに違いない。
24

『ディッチ』(原題)

『ディッチ』(原題)
製作:
香港、フランス、ベルギー
監督:
ワン・ビン
出演:
Lu Ye、Lian Renjun、Xu Cenziほか
ストーリー
1950年代終わり、中国政府は反右翼の者たちを劣悪な環境の強制労働収容所に送った。
ここに注目!
ドキュメンタリー作家として知られるワン・ビン監督の初フィクション映画がコンペ部門のサプライズ作品として発表された。フィクションとはいえ、1957年に中国で起きた反右翼論争を基にし、実際に生き残った人などから取材をして脚本を書き上げた。中国国内ではタブーとされている論争で、中国政府の許可を得ないで出品している。
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