シネマトゥデイ
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中山 治美

中山 治美

略歴: 茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。週刊女性、GISELe、日本映画navi、Kiite! 、歴史人などで執筆中。テレビ好きが高じて朝日新聞でTVコラム「よこしまTV」を月1回連載しております。

近況: 本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)も発売中デス

サイト: http://www.daily.co.jp/gossip/nakayamacolumn/

⇒映画短評の見方

中山 治美 さんの映画短評

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  • 暗黒女子
    ケチはついたが、若手女優の競演は必見
    ★★★★★

    ”お嬢様が闇鍋”という設定に冒頭から大爆笑。
    でも一応、学園のカリスマ女子の死因が、複数の友人たちの告発によって真実が浮かび上がる、映画『羅生門』方式のミステリーだ。
    同じシチュエーションでも、それぞれ全く別の思惑で立ち会っていたという、交錯する愛憎劇を見せるには面白い。
    一方で、シーンの反復は単調になりがち。
    そうならないよう映像表現にもう少し工夫が出来なかったか?
    欲を言いたくなる部分ではある。
    ただ『百瀬、こっちを向いて。』で早見あかりの影の部分を引き出した耶雲哉治監督らしく、女優陣の個性を際立たせた手腕はさすが。
    中でも平祐奈。伸びしろがまだまだありそうだ。

  • 海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~
    想像をかきたてるドキュメンタリー
    ★★★★

    交互に映し出される難民救助劇と少年の日常。
    同じ島に、全く異なる世界が存在しているようだ。
    島民は難民問題に無関心なのか?
    それとも、年間5万人以上の難民・移民が辿り着く島だけに麻痺しているのか?
    だが同島は我々が難民問題に関心を寄せる遥か前から、命がけで海を渡ってきた人を受け入れてきた。
    救出を手伝った人もいるだろう。
    そこに難民収容センターが出来、取材も来るようになった。
    ようやく!という多少の安堵を味わっているかもしれない。
    こうして本作を見ながら、島民の心情を想像せずにはいられない。
    遠い国の出来事を、他人事と思わせない巧妙な構成と映像の力。
    本作が高く評価される所以がそこにある。

  • まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて
    ”まなぶ”ってこういうこと!
    ★★★★★

    日本の義務教育は、受験の為の暗記とよく言われる。
    身になったか?と問われると自信がない。
    だが学歴と知識の重要性を認識した上で受ける教育は、
    こんなにも人の心を駆り立て、楽しさを体現できるものなのか。
    延べ5年に及んだ本作が証明している。
    学歴社会に揉まれ、肉体労働を転々としてきた男性の言葉が胸に突き刺さる。
    「まなぶと気持ちが豊かになる」と。
    生徒の平均年齢は73歳。
    戦後の混乱期に貧困などで中学に通えなかった人たちだ。
    太田直子監督は前作で定時制高校を追った。
    通信制中学共々減少傾向にある。
    夜間大学出身の身としては、誰にも、幾つになっても、
    学びの場がある社会を願わずにはいられない。

  • おとなの事情
    コレ、舞台化したら面白そう
    ★★★★★

    イタリア人の携帯電話依存度は恐らく日本人以上。
    男子は1日何回もマンマに電話し、老いも若きも公共交通車内で遠慮なく通話。
    大声なので内容が周囲にダダ漏れだ。
    そんな彼らが受信内容を公表して今更困ることがあるのか?とも思うが、そこはアモーレの国の人たち。
    友人同士の会食の席で始めた”ゲーム”によって、
    夫や恋人の秘密が明らかになり、楽しいはずの一夜が修羅場化する。
    予想できる展開ではあるが、現代社会の本質を突いている。
    それは、いかに現代人がスマホとばかり向き合い、
    日毎触れ合っている身近な人とのコミュニケーションが不足しているか。
    意外に奥の深いコメディなのだ。

  • 僕らのごはんは明日で待ってる
    市井昌秀監督がアイドルに与えた一筋縄でいかぬ人生
    ★★★★★

    宣伝文句はうるキュン。
    それで普通の恋愛モノと敬遠する人がいたら勿体無い。
    って、aroud50の筆者もその一人だったが。
    だが本作はある程度人生経験を積んだ方が、
    小春が亮太に別れを切り出した理由を重みを持って分かるはず。
    そして2人が歩むこれからの人生の方が、嫌と言うほど長いことも。
    そもそも昭和顔の中島裕翔の印象も手伝って、今どきの恋愛モノとは一線を画する泥臭さ。
    家庭環境も恋心も、全て言葉にして相手に伝える。
    至極健全だ。
    そこに片桐はいりらを投入し、青い2人の言葉に含蓄を加える。
    ここに市井昌秀監督のアイドル映画で終わらせないぞとする抵抗が見えて、それがまた本作の味となっている。

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