シネマトゥデイ

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羊の木
(C) 2018『羊の木』製作委員会 (C) 山上たつひこ、いがらしみきお/講談社
製作年:
2018年
製作国:
日本
日本公開:
2018年2月3日
上映時間:
製作:
『羊の木』製作委員会
配給・制作:
アスミック・エース
制作協力:
ギークサイト
カラー

見どころ:山上たつひこといがらしみきおによる、第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞(マンガ部門)に輝いた問題作を、アレンジを加え実写映画化。殺人歴のある元受刑者の移住を受け入れた町を舞台に、移住者の素性を知らされていない町の人々の日常がゆがんでいくさまを描く。『桐島、部活やめるってよ』などの吉田大八監督がメガホンを取る。お人よしな市役所職員を錦戸亮、彼の同級生を木村文乃が演じるほか、元受刑者役で北村一輝、優香、松田龍平らが出演する。

あらすじ:刑期を終えた元受刑者を自治体が受け入れる新仮釈放制度により、閑散とした港町・魚深市に男女6人が移住してくる。市役所職員の月末一(錦戸亮)は彼らの受け入れ担当を命じられるが、移住者たちの過去を住民たちに知られてはならないという決まりがあった。やがて、全員に殺人歴がある犯罪者を受け入れた町と人々の日常に、少しずつ狂いが生じていき……。

羊の木
(C) 2018『羊の木』製作委員会 (C) 山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

映画短評

  • くれい響
    今度のおもてなしは、相手がおかしい。
    ★★★★★
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    “おもてなし”する相手は違えど、『県庁おもてなし課』同様、今お人好しな公務員を演じさせたら、右に出る者はいないほどハマリ役の錦戸亮。そして、とんでもないフェロモンを放つ優香。ほかにも、いい役者を集めた群像劇としての面白さはある。ただ、これだけ社会的なテーマを扱い、オリジナル要素を多めにしながらも、オチを含め、いかんせん弱すぎる。極秘プロジェクトなのに、主人公の同僚の分かりやすい行動など、粗も目立つ。そんななか、特筆すべきは『紙の月』のヴェルヴェッツに続き、今回エンディングにニック・ケイヴを使った監督の趣味もあってか、スリーピースバンドの練習シーン。そして、何より設定を煽りまくった宣伝だろう。

  • 清水 節
    観客の疑心暗鬼な視線は「他者」を取り巻く世間そのもの
    ★★★★
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     国のプロジェクトによって港町が受け入れることになった元殺人犯達。北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平。引きずる過去を、表出する狂気を、不穏かつ魅力的に表現している。何かをしでかすのでは…という観客の疑心暗鬼な視線は「他者」を取り巻く世間そのもの。私たちは多かれ少なかれ、中立を保とうとしつつも信じきることができない市役所職員・錦戸亮だ。偏見なく他者と接する不可能性。彼らは受け入れ方によって変容する。黒い笑いをちりばめて描く、素性がよく分からぬ“よそ者”との向き合い方。急速に人口が減少していくこの国で、やがてそこかしこで起きうる、恐れと笑いを予見した映画として記憶されるだろう。

  • 森 直人
    ハードコアなまま洗練に導く「吉田大八劇場」のアレンジ術
    ★★★★
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    木村文乃がシューゲイザー的な轟音ギターをかき鳴らすのには痺れたが、超ディープな原作漫画に比して、率直に言うと「お洒落」な仕上がりだ。山上たつひこ先生の言う「生理感覚や皮膚感覚、あるいは情緒」で捉えた元受刑者との共生を起点としつつ、己の寛容をテストする心性の一貫がカオスを清潔な印象に整えたのかもしれない。

    吉田大八の作品系譜で見ると、主人公(錦戸亮、凄いよね)をノーマルな核に置いた群像劇&ミステリーの構造は『パーマネント野ばら』を反転させた趣だし、「空白の中心」の周りで渦巻く現代社会の縮図的様相は『桐島』的でもある。基本的には「らしい」処理だが、役者同士の衝突が生む妙味の連鎖は新境地だろう。

  • 斉藤 博昭
    笑わせながらも、何かが爆発しそうな気配が漂う
    ★★★★★
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    心の奥深くに仕舞い込んだ怒りや狂気が、いつ外に放出されるのか……。6人の元殺人犯が日常生活を送る描写が、まるで時限爆弾を抱えているかのようでスリリングである。一見、淡々と、平静を保っているようで、時折ちらつく彼らそれぞれの素顔が緊迫感を静かに増幅する。その6人を見守る錦戸亮の、いい意味での「軽さ」も効果的。とくに前半はコメディとサスペンスの融合がうまくいっており、『桐島、部活やめるってよ』と同じく、吉田大八監督の群像劇演出が冴えわたる。
    受刑者を仮釈放して、税金のムダをなくそうとする今作のアイデアは、奇抜なようで理にかなっており、近い未来に起こりそうな生々しさも漂う。

予告編・動画

斎藤工&板谷由夏が『羊の木』など2月上旬のイチオシ新作映画を「はみだし映画工房」で激論!

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(C) 2018『羊の木』製作委員会 (C) 山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

ポスター/チラシ

  • 映画『羊の木』ポスター
    ポスター

スタッフ

監督:
音楽: 山口龍夫
エグゼクティブプロデューサー: 豊島雅郎 / 福田一平
プロデューサー: 井手陽子
アソシエイトプロデューサー: 青村麻実 / 橋本竜太
撮影: 芦澤明子
美術: 安宅紀史
録音: 石寺健一
助監督: 甲斐聖太郎
編集: 佐藤崇
整音: 矢野正人
装飾: 山本直輝
衣装: 小里幸子
ヘアメイク: 酒井夢月
スクリプター: 工藤みずほ
制作担当: 坪井力
キャスティングプロデューサー: 坪井あすみ
ラインプロデューサー: 榊田茂樹
VFXプロデューサー: 小坂一順
VFXスーパーバイザー: 白石哲也
音楽プロデューサー: 緑川徹 / 濱野睦美
宣伝プロデューサー: 中澤淳二

キャスト

月末一:
石田文:
杉山勝志:
太田理江子:
栗本清美:
福元宏喜:
大野克美:
宮腰一郎:
雨森辰夫:
内藤朝子:
田代翔太:
月末亮介:
須藤勇雄:
志村妙子:
神崎良作:
目黒厚:
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  • 映画「羊の木」  優香の色気がすごい from 栄華通信  朕竹林映画ブログ (2018年3月5日 9時49分)
    映画「羊の木」を観ました。 少子化に悩む自治体が、対策と国からの補助金をあてにしてある実験的政策を行います。 出所した殺人犯を住民として受け入れることです。 オープニングの羊の木の意味の説明から始まって、いかにも何か起こるという雰囲気で話は続いていきます。 うーん、思わせぶりなオープニングに比べ、何か物足りない感じです。 原作は面白いんだろうなということは感じました。 北村一輝のやんちゃそうな感じがいいです。 そして、優香の色気がすごいです。役者として見直しました。 邦画「羊の木」 2018年 監督&#82 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 「羊の木」 from ここなつ映画レビュー (2018年3月1日 12時29分)
    今年は私にしては珍しく、邦画をよく観ている。今年に入ってからこれまでの鑑賞比率は、洋画とアジア映画と邦画がほぼ同じ本数なのである。こういうこともあるんだなぁ。そしてこの「羊の木」である。私にとって錦戸亮はどストライク。あまりにいい球過ぎて振ることもできずに見逃してしまう類のどストライクだ。胸元高めにズバンと決まる。「ちょんまげプリン」の頃からそれは始まっていた。よく女子にありがちな「誰がストライクか」の話などをする時に、私が錦戸亮の名前を上げると多くの友が不思議そうな顔をする。だが、私が断片的ながらも理由を ...[外部サイトの続きを読む]
  • 羊の木 評価と感想/社会的な問題の設定を生かせてないような? from eigamanzaiの映画レビュー (2018年2月15日 23時25分)
    連続ドラマでやった方が ☆3.5点 「がきデカ」の山上たつひこ原作、「ぼのぼの」のいがらしみきお作画で雑誌イブニングに連載されていた2014年の第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作を実写映画化。 監督は吉田大八、主演に関ジャニ∞の錦戸亮、共演に木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平 羊の木(1) (イブニングKC) posted with ヨメレバ いがらし みきお 講談社 2011-11-22 Amazon Kindle 楽天ブックス 予告編 映画データ (&#82 ...[外部サイトの続きを読む]
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    作品について http://cinema.pia.co.jp/title/171421/ ↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。 (原作とは異なるようです) ・月末:錦戸亮 ・宮腰:松田龍平 ・文:木村文乃 ・杉山:北村一輝 元殺人犯6人は、受け入れ先の魚深市で、それぞれ自活する。 彼らの素性がわかり始め、問題も生じ始める中 担当職員:月末は、彼ら... ...[外部サイトの続きを読む]
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