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無名の人生 (2024):映画短評

無名の人生 (2024)

2025年5月16日公開 93分

無名の人生
(C) 鈴木竜也

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.5

森 直人

凄まじいものを観てしまった……!!!!

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

異様な情念が充満している。監督・作画から音楽まで(!)、基本ひとりでこのアニメーションを爆誕させてしまったのは鈴木竜也(94年生)。これは彼のもうひとつの自画像なのか。“ある理由”でアイドルを志した男子がボーイズグループに加わり、そして……。ジャニーズ問題等も濃厚に反映させつつ、ルネ・マグリット風の世界に辿り着いた時には気が遠くなり、感動の余り頭がどうにかなりそうだった。

プロデューサーは岩井澤健治。彼の『音楽』とこの『無名の人生』は創作上の兄弟のようだ。全てを可能にしたのは想像力と執念。これもまた「時間」が主題の映画とも言え、ゼメキスの『HERE』になかったものを全部観せてもらった気分だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

刺激的な人生100年、トリップ体験

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『音楽』の岩井澤健治プロデュースによる個人制作アニメだけに、今度も脱力系青春かと思いきや、哀しさとエモさが際立つ中、社会派としても尖りまくる。東北に住むイジメられっ子が謎の老人社長に見初められ、“原宿の合宿所”に囲われながらアイドル人生を突き進む序盤の展開だけで、そのヤバさが伝わるだろう。そこから悪夢のようなジェットコースター展開が続くのだが、各パートの時間配分もまちまちで、まったく気が抜けない恐ろしさ。主人公は名声も得るため、「無名の人生」として括るのは無理があるのだが、終盤にはそんなことすら気にならなくなる『2001年宇宙の旅』展開が待ち受けるなど、これぞ問題作!

この短評にはネタバレを含んでいます
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