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巨匠コッポラ、意外にも単独監督は10年ぶり…製作費はワインを売ったお金

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わたしのワインを買ってくれた人たちが、わたしの映画のプロデューサーだ」と語るフランシス・フォード・コッポラ監督
わたしのワインを買ってくれた人たちが、わたしの映画のプロデューサーだ」と語るフランシス・フォード・コッポラ監督 - 写真:細木信宏

 前作の映画『レインメーカー』から10年、巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督は、エグゼクティブ・プロデューサーとして数々の作品に携わってきたが、自身の監督作品がまったくなかった。(2000年の『スーパーノヴァ』はウォルター・ヒルジャック・ショルダーとの共同監督)その理由の1つに、彼が長い間ずっと懐で温めていた超大作『メガロポリス』が製作できずにいたからだ。だが、その幻の映画から派生されたアイデアが新作映画『ユース・ウィザウト・ユース』(原題)として公開される。現在の心境をコッポラに聞いてみた。

 『ユース・ウィザウト・ユース』(原題)のストーリーは、1938年のルーマニアを舞台に始まり、ある衝撃的な出来事から生き残った言語学の老教授が、奇跡的に若さを取り戻すというもの。その後、ナチスに追われながらも、言語起源の研究と失われた愛のはざまで、再び選択を迫られるストーリー。ちなみに今作品は、ルーマニアのスタッフを中心に製作されている。その経緯についてコッポラは「高校時代からの友人ウェンディと言う女性に、未完成だった『メガロポリス』の脚本を見せ、助言を仰ごうとしていたときに、その彼女の師であるミルチア・エリアーデが書いた著書『ユース・ウィザウト・ユース』の1行を紹介された。後にその本を読み、それが映画製作の経緯に至った」と語った。

 また『メガロポリス』の監督を断念したことについては「ユートピアを描こうと思っていたが、911によって現実的に製作不可能と決断した。あとビートニクを代表する作家ジャック・ケルアックの著書『路上』の映画化権を自分が所有していて、その脚本を一時期執筆していたが、情熱を失ってしまい、結局ウォルター・サレス監督がメガホンを取ることに決まり、自分はプロデュースすることになった」と話してくれた。

 彼が欲もなく好きで始めたワイナリーから産み出されたワインが、世界中で大成功を収め、彼がプロデューサーとしてかかわった新作映画の製作費も、「実はこのワインから捻出(ねんしゅつ)されたものだ」と答えてくれた。そして、さりげなく「だから、わたしのワインを買ってくれた人たちが、わたしの映画のプロデューサーだ」と笑わせてくれた。最後に、「今回の映画は難解な作品だが、2度以上観て理解してほしい」とアピールしていた。

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