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アカデミー賞候補とも言われる『スラムドッグ・ミリオネア』クロージング上映【第52回ロンドン映画祭】

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世界中で話題の『スラムドッグ・ミリオネア』の主役ジャマルを演じるデヴ・パテル - Photo:Yukari Yamaguchi

 10月30日(現地時間)、15日の開幕から16日間に渡って催された第52回ロンドン映画祭の最終日をアカデミー最有力候補とも言われるダニー・ボイル監督映画『スラムドッグ・ミリオネア』(原題)が飾った。クロージングナイトガラ、ヨーロッパプレミアとなる本作上映にテリー・ギリアム監督も鑑賞に訪れた。

 100万ポンド(約2億円)獲得を目指し参加者がクイズに挑むイギリスの人気テレビ番組「フー・ウォンツ・トゥー・ビー・ア・ミリオネア?」のインド版に出場した青年ジャマルを主人公にした本作、クイズ番組の緊迫した様子と、八百長疑惑での取調べに答えての幼いころのスラム時代から今までの話が、クライマックスに向け一つに収束していく構成の脚本は映画『フルモンティ』のサイモン・ビューフォイによるもの。サイモンは短編が寄り集った形の原作を感動的でしかも楽しめる話に仕立て直している。

 映画『トレインスポッティング』のユアン・マクレガーが駆け抜けるエジンバラ、映画『28日後…』の無人のロンドンと、ボイル監督作品では背景となる場所が重要なキーとなる。本作でも孤児となった幼いジャマルが兄と二人で生き抜くインドの混沌としたスラム街のエネルギーが物語の基礎になっている。ボイル監督はインドについて「すごく好きになった。そのエネルギー、美しさをつかみたいと思った」と言う。主役ジャマルを演じるデヴ・パテルは、イギリスのテレビドラマ「スキンズ」でデビュー、続いての本作が映画デビューとなる18歳の新人俳優。若者群像を等身大に描いた「スキンズ」では、とぼけた味のある役柄を好演している。若年層を中心に人気の高かったドラマだが、ボイル監督の娘がファンで、ジャマル役にデヴを推薦したのだそう。本作では幼い日に出合った女の子をいちずに思い続ける純情なジャマルの雰囲気によくはまっている。

 映画は音楽が大切だというボイル監督、本作でもイギリスではおなじみの「フー・ウォンツ・トゥー・ビー・ア・ミリオネア?」のテーマ曲やインド歌謡曲を効果的に使って盛り上げている。エンディングが、登場人物総出演のダンスや飾り文字の名前紹介などボリウッド映画風になっているのも面白い。主役とヒロイン二人のダンスがそれぞれの幼少期を演じた子役二人のダンスと入れ替わりながら登場するかわいいシーンもあるので、映画が終わってもすぐに席を立たないことをお勧めしたい。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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