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ニコラス・ケイジにインタビュー!大学教授の父を思い出しながら演じた新作

ニコラス・ケイジにインタビュー!大学教授の父を思い出しながら演じた新作
取材に応じるニコラス・ケイジ - Photo:Nobuhiro Hosoki

 近年は、ずっとアクション大作の出演を続けてきたニコラス・ケイジが、ひさびさに挑戦したミステリー・スリラーの新作映画『ノーウィング』(原題)について語ってくれた。同作は、大学教授のジョン(ニコラス・ケイジ)が、ある日小学校に通っている息子が、50年前に埋められたタイムカプセル内に入っていた手紙を持ち帰ってきたのを発見する。そこには、何とこの50年間に起こった大惨事を予測した数値が書かれていた。さらに、その数値はさらなる近未来も予測していたのだ。そしてジョンは、50年前にその手紙を書いた女の子の家族に接触し、真実を暴き始めようとする。

 映画内で大学教授を演じるニコラスは、この役のように量子物理学や科学について、どれほどのリサーチをしたのだろうか? 「おれは大学教授(父親)のもとで育ったから、それを調べることが自分にとっての必要なリサーチだったんだ。だから、今回は父親との体験を思い出しながら演じていたんだよ」と語るニコラスの実の父親オーガストは、サンフランシスコ大学の学部長をしていたことがあるそうだ。

 実際に息子を持つニコラスは、この映画で実体験を基に演じることがあったのだろうか? 「そうだね、この映画は息子にささげた映画で、この映画こそ、おれと実の息子の関係でもあったんだよ。その実体験が、ジョンを演じる上での感情の源になって、あるせりふなんかは、直接おれが息子のウェストンと交わした会話とまったく同じなんだよ。おれはこれまでずっと、シングル・ファーザーの思いを表現してみたかったんだ。それは、男だからといって、子どもを育てることができないわけじゃないだろ。もちろん、家族みんなが一緒に暮らすべきだと思うが、もし仮にシングル・ファーザーであっても、誰かにどんなことを言われたとしても、決してあきらめちゃいけないという強い心を持つことを今度の映画で伝えているんだ。それは、誰もが熱心でポジティブな関係を息子と保てるということでもあるんだよ」と話してくれた彼は、パトリシア・アークエットと結婚する前に、付き合っていたクリスティーナ・フルトンというモデルの間に生まれた男の子が上記の息子ウェストン君で、彼は彼女と養育権を共有していたために、シングル・ファーザーの経験がある。

 監督のアレックス・プロヤスについて「彼は、ショットの配置や特撮方法などをデザインするための許容範囲がものすごく広いんだよ。そして、その映像は美しかったり、時には怖かったりもする、それが彼の魅力なんだ。ある意味では、どんな時代に生きていても、そのすべての絵画を描けるような画家みたいな人だね。だから、いつも彼は個性的でユニークな表現を持っていて、決して誰かのまねをすることはないと思うんだ」とアレックス監督を賞賛していた。

 この映画は、世界の終わる可能性を秘めた作品であるのにもかかわらず、どこかポジティブに描かれている。それは、毎日一生懸命生きるように示していて、ニコラス自身は、この映画の道徳や概念に影響されたのだろうか? 「まず最初に、おれの意見は、あなた方が持っている意見ほど重要ではないんだよ。おれにとっては、あなた方の意見が重要であって、あなたの今質問したようなことを映画で感じていたとしたら、それが一番正しいと思うんだ。もし、おれが影響を受けたり、目覚めさせられるようなことがあるとしたら、それは映画参加への承諾をする前だね。それはきっと、おれが映画内で表現することだけを考えているからだと思うんだ」と語り、俳優という表現者であることに誇りを持っているようだ。

 もしこの映画のように、未来を予測できる才能を持っていたとしたらどうだろう? 「子どもにもし惨事が起きるようなことがあれば、それは当然前もって知っておきたいね。もしかしたら、おれ自身で防げることが可能な出来事かもしれないからね。けれど、その予測が父親としての生存能力を支配することはないと思うんだ。それに、僕はサプライズが好きで、起こることがみんなわかっているほどつまらない人生はないと思う」と答えてくれた。

 映画『ソニー』という作品で監督デビューしたニコラスだが、また監督する予定はあるのだろうか? 「またぜひ監督をやりたいね。ただ、時間がないんだよ。もし監督するとしたら、約1年間は、その映画だけに自らの時間をささげなければいけないから、今の段階では難しいと思う。けれど、きっといつか撮ると思うよ」とやはり叔父がフランシス・フォード・コッポラ監督だけあって、監督の血が騒ぐといったところだろうか。

 ところで、映画『ナショナル・トレジャー』シリーズの続編はあるのだろうか? 「わからないね、今のところは。ただ、またあったら良いと思っているんだ。どうなるかはわからないけれどね。うーん、この返答は、まるで『ナショナル・トレジャー』の主役ベン・ゲイツの言い方みたいで、すごく変だね」と可能性があることを示唆した。

 最後に、次回作については「『バッド・ルーテナント:ポート・オブ・コール・ニューオリンズ』(原題)というヴェルナー・ヘルツォーク監督作品に出演しているよ。それから、ドミニク・セナ監督の『シーズン・オブ・ザ・ウィッチ』(原題)。そしてアニメの声優を2作やっていて『アストロ・ボーイ』(鉄腕アトム)、『G-フォース』(原題)だ」と話し、常に忙しい俳優であることがよくわかったインタビューとなった。

この映画は、全米で3月20日より公開される。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)


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