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イスラエル問題であわやボイコット-エジンバラ国際映画祭

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サム・メンデス監督
サム・メンデス監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 第63回エジンバラ国際映画祭は、イスラエル大使館から同映画祭への寄付に対するケン・ローチ監督のボイコット運動宣言が波紋を広げた中で開催された。
  
 事の発端となったイスラエル大使館からの寄付は、イスラエルの映画監督が映画祭に参加する際の費用にということだった。それにかみ付いたのが社会派として知られるイギリスのケン監督だ。ケン監督は、映画祭が寄付を返還しないのであればボイコット運動を起こすと発表。映画祭はケン監督と話し合い、寄付をイスラエル大使館に返還することでボイコット運動を避けた。ケン監督の主張は、イスラエルの監督の映画が上映されることではなく、非道な行いをしているイスラエルのような国から映画祭が寄付を受け取ったことへの反対ということだった。ちなみに、問題の監督タリ・シャロム・エザーの映画『サロゲイト』(原題)は映画祭の基準に達しているとされ予定通り上映され、タリ監督も来英を果たした。
 
 ボイコット運動回避で無事開催となった映画祭だが、オープニングを飾った映画『アウェイ・ウィ・ゴー』(原題)のサム・メンデス監督はまったく知らなかったようで、寝耳に水といった様子でコメントを避けた。トークショー開催で参加のインドの大女優シャルミラ・タゴールは「映画祭はスポンサーに支えられて開催されているもの。映画プロデューサーなどからでない限り、どこからの寄付でも問題はないと思う」とコメントし、映画振興を第一とする姿勢を貫いた。
 
 とりあえずは決着したが、イギリスの大監督ケンからの非難とそれを受けての寄付返還は、映画祭には不名誉なスキャンダルとなってしまったようだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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