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劇団四季、東北特別招待公演をスタート!岩手・宮城・福島で27公演すべて無料「演劇が果たす本来の仕事はこのようなこと」

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吉里吉里中学校での公演の様子
吉里吉里中学校での公演の様子

 25日、劇団四季による東北特別招待公演「ユタと不思議な仲間たち」が岩手県大槌町の吉里吉里中学校にて上演され、震災後初となる大規模な東北公演がスタートした。地域の小・中学生を中心に約560名が集まったこの日、目の前で繰り広げられる壮大な物語に子どもたちは大興奮。今後、8月26日までの一か月間、本日の公演も含め劇団四季は岩手・宮城・福島の東北3県で27公演をすべて無料で行なう予定となっている。

 着々と準備が進められていた劇団四季の東北特別招待公演がいよいよ開幕した。この日、岩手県の吉里吉里中学校では、近隣の小学校5校の児童102名と中学校2校の生徒383名、引率の教員を含めた約560名が、東北を舞台にしたミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」を鑑賞。体育館での公演のため従来のような大規模なセットは使用できないが、今回の公演では、演目のスケールを小さくするのではなく、「子どもたちに囲まれ、子どもたちと同じ視線で演じる」というコンセプトで演出や振付を一新。手を伸ばせば触れそうなほど近い距離でダンスや歌が披露され、子どもたちは物語の展開に一喜一憂。終演後のカーテンコールでは全員で劇中歌「友達はいいもんだ」を合唱するなど、会場は大きな拍手と声援に包まれていた。

 今回の東北特別公演の立案者でもある演出の浅利慶太は、この日も会場入り。子どもたちの様子には「劇団は社会的な存在。演劇が果たす本来の仕事はこのようなことだと思う。子どもたちに生きることの素晴らしさを届けたい」とコメント。今後は、27日に同じく岩手県の大船渡で公演した後、各地を転々とし、8月26日までの一か月間で合計13都市・27公演を行なう予定だ。総招待者数は1万3,700名にも上るといい、これほどの規模での演劇公演が東北で行なわれるのは3月の東日本大震災後では初めてのことだという。

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 過密日程の上、公演を行なう沿岸部には宿泊施設などもないため、公演関係者は電車やバスを駆使しての移動になるということからも、現在の東北で公演を行なう厳しさがうかがえる。だからこそ、それらをすべて承知の上で企画を立ち上げ、そして実行に移すことのできる劇団四季には頭が下がる。一人でも多くの人が今回の公演を観られることを、そして観客一人一人が今回の公演から元気をもらえることを願いたい。(編集部・福田麗)

ミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」は8月26日まで岩手県・宮城県・福島県にて上演

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