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全国のニュースからはほぼ黙殺…知られざる米軍基地問題に迫ったドキュメンタリーが公開

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映画『標的の村』に込めた思いを語った三上智恵監督
映画『標的の村』に込めた思いを語った三上智恵監督

 沖縄の米軍基地問題の知られざる真実に迫ったドキュメンタリー映画『標的の村』の初日舞台あいさつが10日、ポレポレ東中野で行われ、三上智恵監督が登壇した。無事、初回上映を終え、超満員の会場から熱のこもった拍手で迎えられた三上は、「この映像をたくさんの方に届けるために映画という力をお借りしました。その最初の試みであるこの劇場を(満席に)埋めてくださった皆さんに勇気を頂きました」と喜びを表現した。

 本作は、新型輸送機オスプレイ配備やヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯)建設に反対する沖縄県東村(ひがしそん)・高江の住民たちの姿を追ったドキュメンタリー。2012年9月のオスプレイ強硬配備前夜、住民たちは台風17号が吹き荒れる中、普天間基地ゲート前に座り込み22時間にわたり基地を完全封鎖するも、全国のニュースからはほぼ黙殺された前代未聞の出来事を映し出す。

 琉球朝日放送のディレクターとして本作を制作した三上は、「この映画を作る背景には、普天間基地と辺野古の問題が正しく報道されなかったことに悔恨の念があった。その後、真実を伝えるためにドキュメンタリーをたくさん作りましたが、地方で制作したものはなかなか全国で放送されず、賞を頂いても状況は変わらなかった」と述懐。「ネットで3万件もアクセスを頂き手応えはあった。何か全国に伝える方法はないかと模索していたときに、その突破口として映画が浮かび上がった」と明かした。

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 また、本作が持つ意味を三上は「この問題に対して当事者として捉える能力を持っている方が全国にたくさんいることを知っていますし、それがわたしたちの希望でもあります。この映像は“報道の敗北”のようなものですが、たくさんの方に観ていただくことで、自分の問題にしてくれる方がどんどん増えていくと信じています」と強調した。(取材・文:坂田正樹)

映画『標的の村』はポレポレ東中野にて公開中(全国順次公開)

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