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市川海老蔵&大森南朋よりも大切に扱われたあるものとは……?

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豊臣秀吉役の大森南朋と千利休を演じた市川海老蔵
豊臣秀吉役の大森南朋と千利休を演じた市川海老蔵 - 写真:奥山智明

 第37回モントリオール世界映画祭最優秀芸術貢献賞を受賞した『利休にたずねよ』。茶聖・千利休の絶対的な美意識は、若き日の恋から始まったという切り口で、利休の人生に迫るミステリー&ラブストーリーだ。本作で10代から享年までの利休を演じ分けた市川海老蔵と、豊臣秀吉を農民から天下人まで演じた大森南朋が、初共演の撮影を振り返った。

映画『利休にたずねよ』フォトギャラリー

 秀吉は利休を寵愛(ちょうあい)したが、二人が心を通わせる、利休の茶室を秀吉が訪れるシーンがある。利休は秀吉に茶ではなく梅がゆを出すのだが、「あれこそ日本人のおもてなしの象徴だと思います。本来は梅がゆを出すなんて失礼極まりないこと。しかし利休は秀吉が置かれていた状況や立場に心情をシンクロさせていたからこそ、秀吉が最も欲しいものを出すことができたんです」と力説する海老蔵。

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 大森は「利休がやってきたことはおもてなしの神髄です。秀吉はせいぜい草履を懐で温めることが関の山ですから」と笑顔を見せたが、海老蔵は「草履を温めた秀吉を後世の人たちは打算だと言いますが、それは秀吉が出世したことを嫉妬した人たちが言っているだけ。草履を温めたときの秀吉は本気でおもてなしをしようとしていたんだと思います」とフォローした。

 梅がゆの後に利休は秀吉のために茶をたてるが、そこで使われたのは朝鮮王朝時代の職人が作ったとされる「井戸茶碗 銘 春日」。秀吉が好んだというこの茶器を使っての芝居に、「焦りました」と大森。海老蔵は「僕は稽古の段階から本物を使っていたので大丈夫でした。ただすごかったですよ。茶器が通るとき『お茶碗通りまーす!』と言われたら、スタッフ全員がその場でフリーズでしたから」と緊張感あふれる現場を振り返る。

 井戸茶碗以外にも、利休ゆかりの本物の茶道具が登場する本作。モントリオールが認めた日本の美とおもてなしを堪能できる一作だ。(取材・文:須永貴子)

映画『利休にたずねよ』は全国公開中

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