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人間とアンドロイドが世界初共演!平田オリザの傑作戯曲「さようなら」映画化

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時代はここまで進んだ!人間とアンドロイドが世界初共演
時代はここまで進んだ!人間とアンドロイドが世界初共演 - (C) 2015『さようなら』製作委員会

 人間とアンドロイドが世界初共演した平田オリザの傑作戯曲「さようなら」が映画化され、今年の秋に全国公開されることが明らかになった。劇中に登場するアンドロイドは、ロボット研究の第一人者で、「マツコロイド」の監修者としても知られる大阪大学の石黒浩教授を中心に開発されたもの。『ほとりの朔子』などで世界から注目を浴びる深田晃司監督がメガホンを取り、人間とアンドロイドが織り成す生と死の物語で生きることの本質を鋭く描く。

 平田と石黒教授が2007年から共同で進めているロボット演劇プロジェクトの最新作である戯曲「さようなら」は、2010年の初演以来、日本だけでなくオーストリアやフランスなどでも上演され、現在も各国より上演依頼が殺到している21世紀初頭の記念碑的作品。

 映画化にあたっては映画にしかできない時間表現、空間表現、映像表現で再構築され、原子力発電施設の爆発で放射能に侵され、政府が「棄国」を宣言した近未来の日本を舞台に、計画的避難体制のもと人々が国外へ避難する中、避難優先順位下位のため取り残された外国人難民のターニャと、幼いころから病弱な彼女をサポートするアンドロイドのレオナが死に向き合う姿を活写する。主人公ターニャは舞台でも同役を務めたブライアリー・ロングが続投、レオナは本物のアンドロイド「ジェミノイドF」が演じるほか、新井浩文村上虹郎が脇を固める。

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 フランスの第35回ナント三大陸映画祭でグランプリにあたる「金の気球賞」を受賞するなど、世界が注目する存在である深田監督は、本作の映画化を熱望。「惹きつけられたのは、その劇空間に満ち満ちた予兆のような死の匂いです。死にゆく人間と死を知らないアンドロイドの対話は、芸術家がこれまで連綿と描いてきた『メメント・モリ(死を想え)』の芸術の最前衛にあるものだと思いました」と舞台に胸を打たれ、「死へと至る濃密な時間、それと裏返しの生の輝きをスクリーンに刻みつけたい」という思いに震えたという。

 さらに、撮影は時間と天候との戦いだったが、監督は「素晴らしいスタッフ、キャストに支えられ最高の結果を出すことができました」と満足げ。「特筆すべきは、レオナ役を演じたアンドロイドのジェミノイドFさん。彼女は映画初出演でありながらほとんどNGも出さず過酷な撮影にも文句を言わない見事な女優ぶりで、すぐに現場の人気者になりました。ぜひ、彼女の銀幕デビューを目撃してください」とジェミノイドFの女優ぶりを絶賛すると、「まったく新しい日本映画が完成したと自負しています」と自信をにじませた。(編集部・吉田唯)

映画『さようなら』は今秋、全国公開

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