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水谷豊、40年温めた初監督作完成に万感の思い

初監督作への思いを語った水谷豊
初監督作への思いを語った水谷豊

 俳優・水谷豊が、40年間温めてきたストーリーを、自らのメガホンで映画化した初監督作『TAP THE LAST SHOW』の公開記念プレミアムイベントが、14日に都内で行われ、水谷ほか、北乃きい六平直政 前田美波里岸部一徳らキャストが、会場の表参道ヒルズのレッドカーペットに登場。水谷は「20代のとき『表参道軟派ストリート』というナンパばっかりやっている若者の歌を歌っていたんですが、今日、表参道に監督で舞い戻ってくるとは、思ってもみなかなったです」と笑顔で観衆の声援に応えた。

水谷豊 初監督作完成に「監督という役をやっているよう」 画像ギャラリー

 本作は30年前、舞台で負った大怪我で引退を余儀なくされ、今は足を引きずり酒に溺れる毎日を送る初老の天才タップダンサー・渡真二郎(水谷)が主人公。閉館が決まった劇場のラストショーを演出してほしいとの依頼を受けた渡が、集った若手ダンサーにタップとショービズの厳しさを伝えつつ、やがて自分が失ったものを再び見出していく人間ドラマ。水谷は、監督と主演俳優の二役をこなし、この日は役柄に合わせ地毛を生かした白髪混じりに、ステッキ姿で登場した。

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 成功と挫折を経験した不遇な天才の人生ドラマに、本格的なタップダンスショーを組み込んだ本作。水谷は「若い頃、ブロードウェイでタップダンスを観て、涙が止まらなくなった経験をした」それが、タップを題材にしようと思ったきっかけだと話し、「20代、30代、40代と(この企画を)3回映画にしようとトライしたけど、実現しなかった。今まで実現できなかったからこそ、60代になって、このキャストやスタッフたちに出会うことができたんだと思います」と述懐。

 初の監督業について、水谷は「ぼくは監督という役をやっているような気がする」と謙遜しつつ、「素晴らしかったのは、ダンサーのみなさんが、1カット1カット、僕のイメージを超えてくれるんです」と、オーディションで500人の応募者の中から選ばれた5人のメインダンサー(清水夏生西川大貴HAMACHI太田彩乃佐藤瑞希)を讃える。この言葉に、同席した清水は「水谷監督は、演技指導のとき『簡単だから』って必ず言って、リラックスさせてくれたんですが、『絶対、簡単じゃないよな』と思っていました」と、現場の裏話を披露して、一同を笑わせた。

 ハイライトには、24分に及ぶ圧巻のダンスショーが用意されている。「もし40代で、作品にできていたら、ぼくが踊るつもりだったから、こんなに素晴らしい画にはならなかった」とはにかんだ水谷は「映画化は、手の届かない夢だと思っていましたが、思い続けた自分がいて、手の届く夢になったんだというのが実感です」と、万感の思いを口にしていた。(取材/岸田智)

映画『TAP THE LAST SHOW』は6月17日全国公開

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