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蒼井優の声優としての魅力とは?アニメファンからも高評価のワケ

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声優としても高い評価を得ている蒼井優(今年3月に撮影)

 8月に全国公開される長編アニメーション『ペンギン・ハイウェイ』で、2015年の『花とアリス殺人事件』以来3年ぶりにアニメ映画声優を務める蒼井優。俳優としてはもちろんのこと、声優としてもアニメファンからも高く評価されている彼女の演技には今から期待と注目が集まっている。その魅力は、どこにあるのだろうか?(文:永野寿彦)

蒼井は“お姉さん”役で出演『ペンギン・ハイウェイ』特報【動画】

 アニメや吹き替えにおける声の演技に俳優を起用することは今ではもう珍しくない。むしろ、テレビでの宣伝効果を狙ったかのような有名人キャストも当たり前になっていて、その是非についてはネットなどでもさまざまな意見が飛び交っている。基本的には好みの問題でもあるが、時には本当に違和感しかないこともあったりする。演技が上手い人が必ずしも声の演技が上手いということにはならないのが現実だろう。実際に自分の肉体を使い、動作や表情まで使って演じるものと、映像があった上でそこに声を乗せていくものとでは全く表現の仕方が変わってくるはず。声優に挑戦した俳優にインタビューをすると、実際の演技とは違う演技を求められると語ることが多い。

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 そんな中、全くと言っていいほど違和感がないのが蒼井優だ。2006年の『鉄コン筋クリート』のシロの演技は衝撃的だった。筆者の感覚からすると、原作を読んでいる時におそらくイメージしていたと思われる声のまんま飛び出してきた感じ。純粋でわがままで泣き虫なシロを、ちょっと子供っぽい舌っ足らずな雰囲気まで含め、完璧に演じてみせた。声の演技では難しいとされている叫び声まで見事なまでにシロだった。映画を見終わってクレジットが流れるまで、蒼井であることはすっかり忘れ去っていたほど。

 声の演技において何より重要なのは、演じている人物をイメージさせないということ。アニメートされたキャラクターが活き活きと話しているように感じさせることにある。違和感のある作品は、ここをクリアできていないことが多い。シロの演技がすごいのは、男であり子供でありという点を軽々とクリアしながら、きっちりその性格的な部分まで表現していることにある。声色を変え、息遣い、吐息、そして叫び声といったアニメ声優だからこその細かい表現までこなすことで、シロというキャラクターを現出させてみせたのである。

 それは一本だけにとどまらず、「ミヨリの森」で森の精霊たちと交流するミヨリ、『REDLINE』でレースにのめり込むソノシー、『キャプテンハーロック』で異星人のミーメと、全くタイプの違う女性像を演じ分けている。さらに自らが主演を務めた実写映画『花とアリス』の前日談に当たる物語をアニメ化した『花とアリス殺人事件』では、実写で演じたアリスの声を演じるという、実写演技と声の演技の合わせ技のような難しい演技でリアルな存在感を示したことは記憶に新しい。

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 そんな彼女の待望の最新作となる『ペンギン・ハイウェイ』は、数多くの文学賞に輝く人気作家・森見登美彦の同名小説の映画化。森見作品といえば、その独特な世界観が魅力で、これまでもテレビアニメとして「四畳半神話大系」「有頂天家族」、劇場公開作として『夜は短し歩けよ乙女』と、その独自の世界観がアニメーションならではの表現で映像化されてきた。そんな中でも「ペンギン・ハイウェイ」は、第31回日本SF大賞にも輝いた最高傑作の呼び声も高い作品。しかも蒼井が演じるのは、研究熱心な小学4年生“アオヤマ君”を好奇心的にも思春期的にもドキドキさせるキーマンとなる不思議な“お姉さん”。どんな魅力的なキャラクターを演じてくれるのか、今から楽しみでならない。

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