公開から20年!初代ハリウッド版ゴジラを振り返る

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『ゴジラ FINAL WARS』(2004)ではゴジラ扱いもされなかったが……ハリウッド版ゴジラ - Sony Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 初のハリウッド版ゴジラ映画として話題を呼んだ『GODZILLA』(1998)の日本公開から、11日で20年が経った。ゴジラ像を根底から覆す設定で、良くも悪くも話題を呼んだ本作の評価と、その魅力を振り返る。

【画像】2014年版のハリウッド『GODZILLA ゴジラ』

 大ヒットSF『インデペンデンス・デイ』(1996)のローランド・エメリッヒ監督とプロデューサーのディーン・デヴリンが再びタッグを組み、脚本も二人が担当。日本を代表する怪獣王がハリウッドで映画化されるという話題は当時、日本だけでなく世界で大きな話題を呼んだ。

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 巨大なイグアナのような姿で高層ビルの谷間を走り抜け、マグロが好物な“新ゴジラ”に「あれはゴジラじゃない」という意見も多く、20年を経た現在、大手映画批評サイト Rotten tomatoes では批評家からの支持が16%、観客からの支持が23%という評価を受けている。

 プロデューサーのデヴリンは、公開から20年を経たSYFY WIRE のインタビューで本作に問題があったと明かし、ゴジラの熱狂的ファンではないエメリッヒ監督をこの映画に引き込んだことが、原因のひとつだと語っている。「僕はゴジラ映画で育ったけれど、ローランドは違った。彼は僕と物語を生み出し、映画に情熱を持って取り組んだけど、それはゴジラを尊重し、作品を尊敬する人々をハッピーにする方向ではなかったんだ」

 ただ記録に目を向けると、本作は1億3,000万ドル(約143億円)の製作費に対して、全世界で興行収入およそ3億7,900万ドル(約416億円)を売り上げた。宣伝費を考慮すると寂しい数字だが、日本では配給収入で30億円を記録。興収に換算すると50億円ほどになる。ちなみに、ギャレス・エドワード監督版『GODZILLA ゴジラ』(2014)の興収は32億円だった。(Box Office Mojo ・日本映画製作者連盟調べ:1ドル110円計算)

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 また本作は、『インデペンデンス・デイ』をはじめ、スペクタクル映画の名手であるエメリッヒ監督のセンスが存分に発揮された一本でもある。もともとエメリッヒ監督は、本作のゴジラをゴシック調で描く狙いがあったといい、雨の降り続けるニューヨークで暴れまわる、どこかダークなゴジラの映像は、その目的通りの完成度だ。また、多くのカットはミニチュアとの合成に頼ったとはいえ、1998年に、ゴジラをCG中心で描いた点も革新的だった。雨に濡れた皮膚が光るCGゴジラの質感は実写のようで、NYの街中で大量のヘリとチェイスを繰り広げるシーンの迫力も色あせてはいない。『シン・ゴジラ』(2016)でもフルCGのゴジラが暴れまわっているが、本作は20年前に挑戦していた。

 エメリッヒ監督は、ゴジラを自然界の動物の延長にある存在としてとらえ、核実験の影響を受けたイグアナが変異した新種の生物として描いた。本作の特殊効果を担当したパトリック・タトポロスをはじめとするスタッフも、製作中にエメリッヒ監督とワニなど爬虫類の映像を大量に観たとDVDコメンタリーで語っている。

 一方で『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督は、ゴジラの動きを担当した狂言師・野村萬斎に「これは神様です」と説明したことを舞台あいさつの席で明かしていた。両作の評価を比べると、結果的にエメリッヒ監督のアプローチは失敗だったのかもしれない。それでも本作は、エメリッヒ監督の思い描いたビジュアルを可能な限り再現したという意味でも、圧巻のスペクタクルを描いた良作怪獣映画の一本ともいえるだろう。

 現在ハリウッドでは、2014年版『ゴジラ』シリーズの続編『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ(原題) / Godzilla: King of the Monsters』が撮影され、2019年3月の公開を控えている。同作にはゴジラだけでなく、モスラ、ラドン、キングギドラが登場。1998年では考えられなかった“怪獣ブーム”が到来している。(編集部・入倉功一)

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