スパイク・リー監督最新作、キャストが語る人種差別への思い

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左からトファー・グレイス、コーリー・ホーキンズ、ヤスペル・ペーコネン

 映画『ドゥ・ザ・ライト・シング』『マルコムX』などのスパイク・リー 監督の意欲作『ブラッククランズマン(原題) / BlacKkKlansman』について、トファー・グレイスライアン・エッゴールドローラ・ハリアーコーリー・ホーキンズヤスペル・ペーコネンら俳優陣と、主人公のモデルとなったロン・ストールワースが、7月31日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

【作品写真】人種差別がテーマの異色ホラー『ゲット・アウト』

 本作は、コロラド州初の黒人刑事となったロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が、白人の同僚刑事フィリップ(アダム・ドライヴァー)とタッグを組み、白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」に潜入捜査するという1970年代に起きた実話を基にした作品。ロンの著書「Black Klansman」を基に、リー監督が映画化した。

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 企画は4年前に立ち上げられたが、リー監督が実現してくれるまで映画化は難しいだろうと思っていた、とロンは語る。「企画がQCエンターテインメントのもとに移ってから、ジョーダン・ピール(『ゲット・アウト』の監督)のもとに届き、そしてジョーダンが、スパイクに連絡を取ってくれたんだ」と製作経緯を明かした。

 KKKの元最高幹部デヴィッド・デュークを演じたトファーは、「デヴィッドは言葉遣いが上品で、とてもスマートで、それがむしろ(逆に)邪悪に見えるんだ。彼はそれまで一般の人たちが持っていた、レッドネック(米南部の農村に住む無学の白人労働者)やビール腹の典型的な人種差別者に対するイメージを変えてしまったんだ」と語る。常にスーツを着て、フードの付いた衣服などは、公共の場では着たことがなかったというデヴィッドから、今の人種差別のルーツがそこにあると思えたそうだ。また、役作りはかなり気の滅入る作業だったことも明かした。

左から、ローラ・ハリアー、ライアン・エッゴールド、そして主人公のモデルとなったロン・ストールワース

 黒人活動家のパトリスを演じたローラは、差別闘争撤廃の指導者クワメ・トゥーレのスピーチシーンでの、リー監督の演出が素晴らしかったと語る。「わたしたち演者は、完成作品であれほどの出来栄えになるとは想像していなかったの。スパイクには特別な(製作)過程があって、演者は常にそれに助けられていたわ。スピーチの内容も現代にも適したもので、その場にいたエキストラたちの心を奪っていたわ」と撮影を振り返った。

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 そのクワメを演じたコーリーは、「実在のキャラクターが存命していても、亡くなっていても伝説的な人物だったりすると、自分自身の演技の中で(キャラクターの)名誉を持ち込まなければいけない」と語る。だが、スパイクは脚本内にそういったクワメの要素を含めてくれていたそうだ。「長い時間、クワメの精神や伝説、そして彼のスピーチについて僕とも話をしてくれたよ」とリー監督に感謝した。

 人種差別する警官ウォルターを演じたライアンは、「過激なイデオロギーを持つキャラクターという、自分とかけ離れたキャラクターを演じること自体には興奮したけれど、個人的にはかなり困難な役だったよ」と振り返り、演じることが楽しくなかったと明かした。また、KKKメンバーのフェリックスを演じたヤスペルは、「アメリカで人種差別のひどい言葉を(演技で)気兼ねなく言えるのは、スパイク・リーの映画だからこそだね。みんなスパイクには人種差別へのメッセージがあることはわかっているんだ!」と本作に込められた強い思いを語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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