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ナタリー・ポートマン、話題のポップシンガー役を語る

左から、ブラディ・コーベット監督とナタリー・ポートマン
左から、ブラディ・コーベット監督とナタリー・ポートマン

 人気女優ナタリー・ポートマンが、ポップスター役に挑戦した話題作『ヴォックス・ルクス(原題)/ Vox Lux』について、12月13日(現地時間)、ブラディ・コーベット監督と共に、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

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 本作は学校での銃乱射という悲劇を生きのびたヒロインが、ポップスターとしてスターダムをかけ上がっていく様と、世界的なスターになってからの彼女を描いた作品。1999年、セレステとエレノア姉妹が通う学校で銃乱射事件が起き、難を逃れた二人が追悼式典で歌ったことから、ショービズの世界に入ったセレステ。2017年、世界的なポップスターとなった彼女は、ゴシップやティーンエイジャーの娘との確執に悩まされていたある日、自身の過去を呼び起こす事件が起きる。『ファニーゲーム U.S.A.』『メランコリア』の俳優ブラディ・コーベットがメガホンを取った。

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 ナタリーは出演経緯について「ブラディから受け取った脚本にはかなり驚かされたわ。わたしの演じるセレステは多くの要素を持っていて、とても現実的な人物に思えたの。モンスターのような要素、感動させる要素、完全に人工的な要素、瞬間的に本物になる要素があって、演じる上で途方もない挑戦になると感じたわ。そしてその脚本には、今わたしたちがいる世界のポップカルチャー、政治、暴力などが全て描写されていたの。それはわたしたちがあらゆるニュースを得る手段と同等な重みや価値のあるものに思えたわ」と現代社会を反映した内容に共感が持てたことを明かした。

 今作が銃撃事件から始まることについて、コーベット監督は「1999年のコロンバイン高校銃乱射事件をよく覚えているんだ。(当時は)極めてまれな事件として国を揺るがせたからね。でも現在は日々、年々、頻繁に同様な事件が起きるようになった。当たり前の世界になった気すらする。この20年間でかなり変わったよ。だから僕は、あの事件からこの国について調べ始めたんだ」と説明した。

 劇中、セレステの歌やダンスのシークエンスがあるが、ポップスターを夢見たことはあるかと聞かれたナタリーは「いつかポップスターになるという目標があったわけではないけれど、鏡の前でヘアブラシを持ってマドンナの楽曲を歌ったことはあったわ。でも今作のセレステは、どんな実在する歌手からも影響を受けてはいないの」と回答。この部分の撮影は約1日半で撮り終えたそうで、「幸運にも、振り付けはわたしの夫バンジャマン・ミルピエだったから、連動する動きはやりやすかったし、セットだけでなく、家でも一緒に仕事ができたのも素晴らしかったわ。でも、かなり一生懸命練習したのよ。短時間でそのシークエンスを撮り終えなければいけなかったから」と振り返り、実際には1か月間の準備をして、このシークエンスに臨んだことを明かした。

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 人気歌手のシーアが今作の音楽に関わっていることについてコーベット監督は、彼女自身が顔のないペルソナ(表向きの人格)を持っていたことが今作に適していた理由だと語る。「今作でのシーアの楽曲は、彼女の書くオリジナルの楽曲とは対照的で、セレステのキャラクターソングになっていたんだ。それは僕の心に訴えかけてきたよ。今作が20年前に戻ってから現在までを描くストーリーであるのと同様に、シーア自身もポップミュージックを手掛けて20年の経歴を持っていたんだ」そんな彼女のキャリアのかいもあり、20年前のサウンドとのきめ細かい違いも捉えることができたそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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