ナタリー・ポートマンの“オムツ宇宙飛行士”映画にオムツ登場せず

第44回トロント国際映画祭

宇宙への執着で崩壊していく宇宙飛行士役 - Courtesy of TIFF

 第44回トロント国際映画祭でお披露目されたナタリー・ポートマン主演作『ルーシー・イン・ザ・スカイ(原題)/ Lucy in the Sky』に重要なアイテム“オムツ”が登場しなかったとして、一部勢力がインターネット上で不満を表明している。

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 『ルーシー・イン・ザ・スカイ(原題)』は、アメリカ人宇宙飛行士リサ・ノワクの実話に大まかに基づいたドラマ。ノワクは2007年、NASA内での恋敵を追い掛けて車でアメリカを横断して襲撃し、誘拐未遂や暴行容疑で逮捕されたことで知られる。NASA内での三角関係や不倫、さらにはアメリカ横断時にはトイレ休憩を取らずに済むようにノワクがオムツを着用していた(ノワクは後に否定)ことなどが当時は大々的に報じられた。

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 そのため本作は“オムツ宇宙飛行士”についての映画だと理解していた人が少なくなかったようで、本編にオムツが全く登場しないことが判明すると憤りの声が噴出。カナダ版Twitterでもモーンメントが作られるほどだった。監督・脚本のノア・ホーリー(テレビドラマ「レギオン」「FARGO/ファーゴ」のクリエイター。本作で長編映画監督デビュー)はオムツを含めないという決断について、「その要素は単にストーリーにフィットしなかった」と Los Angeles Times に説明している。

 ホーリー監督は現地時間11日、トロント映画祭で行われたワールドプレミアにナタリーらと共に登壇した際にも、「タブロイド紙が書きたてたことの裏側には、何があるのかという点に惹かれた」と語っていた。「男性について感情的すぎるから崩壊した女性、というような映画は作りたくなかった。これは、実存的危機にある女性についての話で、不倫はその症状に過ぎない」という言葉通り、本作では主人公ルーシー(ナタリー)が宇宙でその驚異的な大きさを体感したがゆえに、地球に戻ってきてからは優しい夫も日常もちっぽけで何の魅力も感じられないものになってしまい、自分の存在価値すら見失って破綻していくという点が掘り下げられている。

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 長年テレビドラマを手掛けてきたため、本作では映画ならではの表現をしてみたかったというホーリー監督は、“宇宙でのルーシーの世界”と“地球でのルーシーの世界”をスクリーンのアスペクト比を変えて表現している。「人々は配偶者を裏切って不倫をしている物語が好きではない。だから僕にとっては、観客が彼女を裁くのではなく、彼女の立場を理解して共感できるものにすることが重要だった。主観的な映画を作ることができれば、それが可能だと思った。宇宙では今までに見たことがないほど全てが大きくて、地球に戻ってきたら全てが小さく感じるということをスクリーンで表現すれば、彼女の感覚を味わってもらえるのではないかと思ったんだ」と明かしていた。(編集部・市川遥)

第44回トロント国際映画祭は現地時間15日まで開催

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