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細田守監督&スカーレット・ヨハンソン、夢の2ショット!『果てしなきスカーレット』トロント映画祭で公式上映

主人公と同じ名前!トロント国際映画祭での細田守監督&スカーレット・ヨハンソン
主人公と同じ名前!トロント国際映画祭での細田守監督&スカーレット・ヨハンソン - (c)2025 スタジオ地図

 現地時間10日、第50回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門に出品されている、細田守監督の新作アニメーション映画『果てしなきスカーレット』(11月21日全国公開)の公式上映が行われた。上映に先立ち、世界配給を担うソニー・ピクチャーズ主催のディナーパーティーに招待された細田監督は、本作の主人公・スカーレットと同じ名前の俳優スカーレット・ヨハンソン(『ジュラシック・ワールド/復活の大地』『ブラック・ウィドウ』)と対面を果たした。

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 トロント国際映画祭への参加は、2015年の『バケモノの子』以来2回目となる細田監督。ディナーパーティーでスカーレットと対面すると、過去の出演作にまつわるエピソードで大いに盛り上がり、新作の主人公が彼女と同じ名前であることを伝えると、本人は驚き、作品に興味を持った様子を見せた。

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 パーティー会場では、『ボヘミアン・ラプソディ』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』などで知られるラミ・マレックとも記念撮影したほか、第78回カンヌ国際映画祭のカメラドールを受賞したイラン出身のハサン・ハディ監督と映画祭について語るなど、プレミアを前に刺激的な時間を過ごした。

ファンサービスに応じる細田監督 - (c)2025 スタジオ地図

 レッドカーペットには、細田監督の過去作のチラシや書籍を手にした大勢のファンが集結し、細田監督にサインや記念写真を求めた。現地のファン一人一人に対して丁寧に言葉をかけた細田監督は、「トロント国際映画祭は世界中から映画好きの方が集まって観てくれるので、どんな風に『スカーレット』を受け止めてくれるのか、非常に楽しみです」とコメントし、上映会場の「ロイヤル・アレキサンドラ劇場」についても「音響が良く、映像も綺麗な劇場と聞いていて、すごくいい状態で観てもらえると思いますし、大きな会場で(ファンの)皆さんと一緒に見られるのは嬉しい!」と期待を胸に会場へと向かった。

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 満員の会場に登場した細田監督は「この作品は“生と死”が混じり合う場所で、一人の女性が生きる意味を見つける映画です。是非皆さんこの映画を楽しんで観てください」と観客に向けてあいさつ。

 上映中は、芦田愛菜(主人公・スカーレット役)、岡田将生(聖役)、役所広司(クローディアス役)ら日本人声優の演技合戦と、細部まで緻密に描き込まれた圧倒的な映像美に魅了される観客が多く、終盤では鼻をすするような声が聞こえてくるなど、会場は感動に包まれた。エンドロールになると、会場からは歓声と拍手が巻き起こり、細田監督は手を振ったり会釈をして応えていた。

公式上映の様子 - (c)2025 スタジオ地図

 細田監督は本編上映後、およそ15分間にわたり一般客からの質問に回答した。企画の始まりについて聞かれると「復讐について考えたとき、復讐の連鎖はどうやったら終わるんだろうと“復讐劇”を作ろうと思いました。復讐劇の元祖である『ハムレット』をベースに、現代だったらどういう解釈の物語がありうるだろうかと考えたのがきっかけです。ハムレットが別の選択をしていたらどういう風になるのかと、僕自身の『ハムレット』を探しだす旅が始まりました」と本作のモチーフとなっている「ハムレット」について言及した。

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 声優キャストについては、「ほぼ全員シェイクスピア劇や『ハムレット』に出演したことのあるキャストであり、初めてだったのは主演の芦田さんだけでした。(本編の)お芝居としても『ハムレット』とすごく繋がっているのではないかと思います」と説明。本作に世界へのメッセージが込められているのかを問われると、「今世界で争いや復讐が起きて、それに直面している中、どうやったらこの負の連鎖から僕ら人類は抜け出せるのか。皆が平和を願っているのにどうして争いが起こってしまうんだろうかという問題意識は、実はハムレットの中にもあると思っています。『ハムレット』が書かれた約400年前から現代はどういう風に変化したのか、皆と一緒に考えたいと思ったんです」と回答していた。

 先日の第82回ベネチア国際映画祭に続き、トロント国際映画祭にも参加した細田監督は「場所が違えば受け取り方も違うということを感じ、映画の解釈が膨らんでいるところが面白いです」と振り返り、「“復讐と赦し”が現代にとって重要と感じたとおっしゃる方もいるし、アニメーション表現の今までにないルックについて興味を持って観てくださった方もいて、様々な見方をする方がいるんだなと、新鮮な視点を聞かせてもらってこちらも勉強になりました」と感銘を受けた様子で語っていた。(編集部・倉本拓弥)

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