『パラサイト』ポン・ジュノ監督、緊急来日 ネタバレ厳禁訴える

試写会にサプライズ登壇したポン・ジュノ監督

 今年5月に開催された第72回カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』(2020年1月公開)のポン・ジュノ監督が7日、渋谷のユーロライブで行われた試写会のため緊急来日。映画上映後にサプライズで登壇すると、何も知らされていなかった観客は驚きと共に絶叫にも似た歓喜の雄叫びをあげた。

『パラサイト 半地下の家族』30秒予告

 ポン監督が、『殺人の追憶』(2003)、『グエムル -漢江の怪物-』(2006)、『スノーピアサー』(2013)などで組んできた盟友ソン・ガンホを主演に迎えた本作は、半地下住宅に住み、日々の暮らしに困窮していたキム一家の長男ギウが、家庭教師としてIT企業のCEOパク氏の豪邸に足を踏み入れることから起きる騒動を描く。映画上映後、ポン監督の登壇がアナウンスされると、まさかのことに客席から大歓声が響き渡った。その様子にポン監督は照れながら、「この映画は韓国とフランス、アメリカではすでに公開されていますが、日本は公開前。不安でもありますし、緊張しますし、ワクワクもします。日本でも明日公開されたらいいんですけどね」と笑顔を見せた。

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 本作がカンヌでパルムドールを獲得した瞬間については「賞をいただいた瞬間はボーッとしていたけど、その夜、(ポスターのソン・ガンホを指さして)この方と二人でお酒を飲みました。でも翌朝からは仕事をしていましたよ。朝からシナリオを書いていたんです」と述懐した。

 そもそも本作が生まれた背景について、「僕も大学時代に家庭教師をしていたんです」と明かしたポン監督。「その家は二階建ての裕福な家で、中学生の男の子の数学の家庭教師をしていたんです。その子がサウナや寝室を見せてくれた時は、他人の生活をのぞき見るような感覚になって。その時の生々しい気持ちが、この映画につながったかなと思います」と説明するも、「(劇中でギウが、パク一家で仕事ができるよう妹を潜り込ませたように)僕も大学時代の友人や同級生を紹介したいなと考えていたんですけど、2か月でクビになったのでそれは出来なかったんです」とまさかのオチを披露して笑った。

 現在、ポン監督はアメリカでプロモーション活動中。アカデミー賞受賞にも期待がかかるが、「アカデミー賞というのは、ご存知のように投票のプロセスが複雑なので期待していいのかわからないですね」と慎重な姿勢を見せつつも、「昨年(パルムドールをとった)是枝裕和監督の『万引き家族』が外国語映画賞にノミネートされました。同じコースを歩んでほしいと思っているので、とてもプレッシャーですね」と続けた。

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 ポン監督が「これからご覧になる方のためにも、キム一家の兄妹が家庭教師として、パク一家の家で働き始める以降の展開を語ることは控えてください」と懇願する通り、衝撃的で予測不能な展開が待ち受けている本作。これから鑑賞する観客に勧める際には、「すでに公開されているアメリカやヨーロッパでのTwitterを見ると、『とにかく行ってみて。何も知らないまま観るのが最高だと思う』といった推薦コメントが多いので、それがいいと思いますよ」とアドバイスを送った。(取材・文:壬生智裕)

映画『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

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