小池栄子、ターニングポイントは『八日目の蝉』

小池栄子
小池栄子

 映画、ドラマ、舞台と八面六臂の活躍を見せる女優・小池栄子。新作映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』(公開中)では、自身が2015年に舞台で演じ、読売演劇大賞・最優秀女優賞を獲得した役を再演。劇中では小池ワールドと言えるほど緩急自在に感情を出し入れする女性・キヌ子を熱演し、女優としての実力を見せつけた。

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 舞台で演じた役、しかも高い評価を受けたキャラクターを再度映画で演じることに、最初は恐怖心があったという小池。一方で、メガホンをとった成島出監督は自身のキャリアにおいて大きな存在であることを強調する。「わたしにとっては成島監督の『八日目の蝉』(2011)との出会いは、大きなターニングポイントだったんです。成島監督は『芝居とは何ぞや』を叩き込んでくださった方です」

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 『八日目の蝉』での小池の演技は、第35回日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受賞するなど各方面で高く評価されたが、以前から大河ドラマ「義経」や連続ドラマ「大奥~華の乱~」(共に2005)、映画『接吻』(2006)など女優としての素晴らしさを感じさせる作品はあった。成島監督との出会いによって得たこととはどんなことなのか。

 「それまでも決して何となく芝居をしていたわけではないのですが、成島監督の現場を経験して『役に対してもっと真摯に向き合って悩みなさい』というメッセージを強く感じたんです。監督とは(2017年公開の)『ちょっと今から仕事やめてくる』でもご一緒したのですが、そのとき(作品に出演していた)工藤阿須加くんが『成島監督と出会って役に対する向き合い方が変わりました』と話していたのを聞いて、すごくわかるなと思ったんです。『八日目の蝉』以降、常にどういう風に役を理解していくのか、脚本の行間をどう捉えるかをより強く意識するようになったと思います」

グッドバイ
大泉洋とダブル主演を務める『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』より(C) 2019「グッドバイ」フィルムパートナーズ

 以前先輩から「芝居はみんなで作り上げていくものだから、相手を信じて委ねなさい」という言葉をかけてもらったという小池。『グッドバイ』で共演した大泉洋には絶大なる信頼を置いている。「尊敬する役者さんが『本が良くて、撮る人が素晴らしい人たちなら、最低限のものはできる。相手を信用しなさい』とアドバイスしてくれたのですが、まさに今回の現場では、大泉さんには『肩の力を抜いていいから。僕が受け止めるから』という包容力を感じたので、安心して委ねることができました」と笑顔を見せる。

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 今年11月には40歳を迎える。「年々適当になっていますね」と笑うと「これまでも流れるままレールに乗っかるように仕事をしてきたのですが、より委ねてどこにたどり着くかわからないという楽しみ方をしてみたい」と語る。そこには自分の視点で自分を決めつけず、周囲からの助言やアドバイスによって、自分でも気がつかない自分にたどり着けるかもしれないというワクワクがある。

 「自分でも知らなかった自分を発見できることが一番の楽しみ」と目を輝かせて語った小池。劇中では、今まで観たことがなかったような小池の顔が随所に垣間見られるが、本作を観ていると「フットワークが軽い40代でいたい」と思いを馳せる彼女の更なる活躍が大いに楽しみになってくる。(取材・文・撮影:磯部正和)

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