「全裸監督」総監督と「エール」脚本家が直木賞受賞作を映画化

原作「ホテルローヤル」書影
原作「ホテルローヤル」書影

 第149回直木賞受賞を受賞した桜木紫乃の小説「ホテルローヤル」が実写映画化されることが3日、明らかになった。原作は、北海道の湿原に立つラブホテルを舞台に、ホテルの盛衰とそこを訪れる人々の生と性を描いた7編からなる連作小説。映画では、ホテルの経営者家族の一人娘・雅代を主軸に、ホテルを訪れる男女、問題を抱える経営者家族・従業員たちの人生模様を描く。キャストは未発表で、脚本をNHK連続テレビ小説「エール」が放送中の清水友佳子、監督をNetflixドラマ「全裸監督」(2019)が話題を呼んだ武正晴が担当する。今冬公開予定。

【写真】桜木紫乃原作、本田翼出演の2015年の映画

 これまで「起終点駅 ターミナル」「氷の轍」などが映像化された桜木の、累計発行部数85万部(電子書籍を含む)を超えるベストセラー小説に基づく本作。武監督と原作者の桜木は映画化に対し、以下のようにコメントを寄せている。

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 「桜木紫乃さんの名作を映画化できるとお話しをいただき5年。ようやく映画が完成でき、ホッとしている。原作を読んで『ホテルローヤル』というホテルそのものを主人公にできないかと妄想した。どうしても釧路で撮らなくてはと考えた。釧路という土地が我々撮影隊に力を与えてくれた。桜木さんが我々のシナリオに自由を与えてくれた。この原作に惚れ込んだ素晴らしいキャストとスタッフが集結して挑んでくれた。僕の敬愛する啄木が、さいはてと呼んだ土地での仕事を僕は一生忘れないだろう。釧路、札幌、北海道の土地のおかげで、唯一無二の映画が創れたと自画自賛している」(武監督)

 「あの日あの場所にいたかもしれない人を、小説というかたちで裸にしたと傲慢にも信じていたので、映像化のお話をいただいたときは「遠慮なく好きに作ってくださいね」などと言っていた。しかし新たな姿で目の前に現れた『ホテルローヤル』は、あの日あの場所にいたかもしれない経営者やホテルに集う『家族』の物語となっていた。正直に言うと映画という表現に書き手の内面を素っ裸にされたような気持ちになった。脱がせたつもりが脱がされていた……エンドロールで泣いてしまうという失態。悔しかった」(桜木)

 なお、武監督は今後、森山未來主演のボクシング映画『アンダードッグ』(今冬公開)、総監督を続投する「全裸監督 シーズン2」(2021年配信)などが控えている。(編集部・石井百合子)

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