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「う~ん、マンダム」が経営危機を救った…大林宣彦監督をマンダムが追悼

大林宣彦監督ご冥福をお祈りいたします(2016年撮影)
大林宣彦監督ご冥福をお祈りいたします(2016年撮影)

 映画『転校生』『時をかける少女』などで知られる大林宣彦監督が、10日に肺がんのため82歳で亡くなったことを受け、大林監督の手がけたCMで一世を風靡(ふうび)した、男性化粧品メーカー・株式会社マンダムの代表取締役社長執行役員・西村元延氏が、追悼の言葉をオフィシャルサイトに寄せた。

最新作『海辺の映画館-キネマの玉手箱』予告編

 1970年、大林監督は、当時まだ違う社名だった同社が発表した「マンダムシリーズ」のCMを監督した。広告モデルには、日本で初めてハリウッドスターのチャールズ・ブロンソンさんを起用。マンダム商品を使うブロンソンさんが、あごを撫で「う~ん、マンダム」とつぶやくセリフは一世を風靡(ふうび)し、現在も愛されるフレーズとなった。

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 西村氏は「売り上げが低迷し経営危機に直面していた中、社運を賭した『マンダム』ブランドが誕生しました。大林監督にはその『マンダム』ブランドのTVCMの監督を務めていただき、わが社の経営危機を救って頂いたと言っても過言ではありません」と感謝。くしくも今年は「マンダム」ブランド誕生50周年の年だっただけに「大林監督の訃報に接したことは残念でなりません」と、その死を惜しんだ。

 「う~ん、マンダム」のセリフは、大林監督がブロンソンさんの何気ない仕草から発案したものだったといい、西村氏は「街中のいたるところで『う~ん、マンダム』が聞かれ、50年を経た今でも耳にするフレーズとなりました。『マンダム』ブランドも大ヒットとなり、翌年、株式会社マンダムと社名を変更するに至りました」と同社の歴史を振り返る。

 その後も、社員向けの講演や「GATSBY学生CM大賞」で特別審査員を務めるなど、大林監督とはさまざまな形で協力関係にあったという。西村氏は、大林監督がCM大賞で審査員賞に選んだインドネシアの学生に送ったという「つい、ものを作る表現者は、自分好みの世界を作りたがるが、そうあってはならない。表現者は“あなたがいるが故に、我あり”でなくてはならない。受賞者の彼が作った映像は、”カメラの向こうのあなた”を尊重しようという空気感に溢れ、映像の背景にある日常の景色も優しさが滲み出ている。」という言葉を紹介し「謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と故人をしのんだ。

 大林監督は、東京都世田谷区の自宅で4月10日19時23分に死去。葬儀・告別式は家族葬(密葬)で執り行われ、後日お別れの会が行われる予定。喪主は妻で映画プロデューサーの大林恭子氏が務める。(編集部・入倉功一)

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