長寿警察ドキュメンタリー番組「コップス」抗議運動受け打ち切り

　米パラマウント・ネットワークが、白人警官による黒人男性死亡事件を発端とする抗議運動が拡大するなか、警察密着ドキュメンタリー番組「全米警察24時　～コップス」（原題：COPS）の打ち切りを決定したと、Deadlineほか各メディアが報じた。

　「コップス」は、パトカーにカメラが同乗して、事件現場に急行する警察官たちを追うスタイルのリアリティー番組で、1989年に米FOXでスタート。アメリカでは、インナー・サークルのテーマソング「Bad Boys」と併せて長寿番組として広く知られており、映画などの警察系パロディーでも度々引用されてきた。

　パラマウント・ネットワークでは、Spike TV と称していた2013年から同番組を放送しており、新シーズンも予定していたが、先月25日に米ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に拘束され死亡した事件を発端に、警察官による差別や暴力への抗議が拡大していることを受けて放送を中止していたという。ネットワークの担当者は声明で「『コップス』はパラマウント・ネットワークで放送されません。また、現在も将来においても復帰の予定はありません」と発表している。（編集部・入倉功一）