衝撃作『罪と女王』美しき新星グスタフ・リンの素顔

グスタフ・リン
グスタフ・リン

 デンマークで異例の快挙を成し遂げた映画『罪と女王』(上映中)で、長編映画初出演を果たした新星グスタフ・リンが、義理の母と関係を持つ息子という難役に挑んだ撮影の裏側を語った。

【動画】衝撃のデンマーク映画『罪と女王』予告編

 本作は、優しい医師の夫と幼い双子の娘と共に完璧な人生を送っていた敏腕弁護士のアンネ(トリーヌ・ディルホム)が、夫と前妻の息子である17歳のグスタフ(グスタフ・リン)に許されぬ欲望を抱いていく物語。監督のメイ・エル・トーキーは、史上初めて女性監督としてデンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)作品賞を受賞した。17歳の息子に抜擢されたグスタフはストックホルム映画祭でライジングスター賞を受賞した注目株で、撮影当時23歳。デンマークの47歳の名女優トリーヌ・ディルホムを相手に繊細かつ体当たりの熱演を見せた。

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 演じるグスタフというキャラクターは、高校を退学になるほど手の付けられない問題児で大人びて見えるが、実のところは愛を渇望するナイーブな少年。再婚した父親の家での新生活に戸惑いながらもなじもうと努力していた矢先に義理の母親と関係を持ち、やがて彼女の残酷な決断に苦しむことになる。

罪と女王
『罪と女王』より 義母役のトリーヌ・ディルホムと(C) 2019 Nordisk Film Production A / S. All rights reserved

 グスタフは撮影が始まる約半年前に撮影に参加したといい「何度も何度も台本に目を通し、この青年について探った。彼の障害は何なのか、背景には何があるのか、そんなことを考え、監督が脚本を作る際のインスピレーションの一つであるギリシャ神話のフェドラも読んだ。撮影が始まる3週間前からリハーサルを行い、何日もかけてキャラクター間の力学について話し合い台本のあらゆる状況について検討したんだ」とアプローチに対する取り組みを明かし、最大の課題は「第一線で活躍している最も偉大な女優についていくこと」だったと振り返る。

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 そんな努力が実を結び、デンマーク批評家協会賞(ボディル賞)助演男優賞、香港国際映画祭最優秀男優賞受賞(国際部門)など数々の賞に輝いたグスタフ。「演技と映画が大好きで、自分の好きなことで生計を立てることができるのは、とても幸運で特権的なこと」としながら、「僕は高い野心を持った大きな夢想家でもある」と自己分析。一緒に仕事をしたい世界各国の監督のリストを持っていると野心をのぞかせる。

罪と女王
義母の残酷な決断にグスタフは……

 普段は映画を観たり、インタビューを読んだり、映画祭に通ったり、尊敬する俳優を見ることで多くのインスピレーションを得ているというグスタフ。好きな俳優はクリスチャン・ベイルメリル・ストリープホアキン・フェニックスゲイリー・オールドマン、そしてマティアス・スーナールツのようなヨーロッパの俳優たち。同年代の俳優では シアーシャ・ローナンティモシー・シャラメルーカス・ヘッジズフローレンス・ピューバリー・コーガン。多くの名を挙げるが、中でも「フィリップ・シーモア・ホフマンは特別な存在。僕にとっては、彼は最高の存在だった。ヒース・レジャーも僕のヒーローだ」と亡き名優たちに思いを巡らせる。

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 好きな映画は、ポール・トーマス・アンダーソンがこれまでに監督したすべての映画、『ゴッドファーザー』『ダークナイト』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『君と歩く世界』『アメリカン・ハニー』『胸騒ぎのシチリア』『ブルーバレンタイン』『君の名前で僕を呼んで』『マリッジ・ストーリー』『ザ・ライトハウス』など。映画は一人で観ることが多く、「物語の中で自分自身を失うような感覚が大好き」なんだそう。

 本作ののち、テレビドラマや映画で快進撃が続き、今後はマッツ・ミケルセンと共演するコメディーやビレ・アウグスト監督の娘アルバ・アウグストと共演する新作などが待機中だ。(編集部・石井百合子)

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