残酷すぎて途中退場者が続出した『異端の鳥』…少年が生き埋めにされる本編映像が公開

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 第76回ベネチア国際映画祭においてあまりの残酷さに途中退場者が続出した問題作『異端の鳥』から、メインビジュアルにもなっている生き埋めにされた主人公の少年とカラスが並ぶ場面の本編映像が公開された。

【動画】『異端の鳥』本編映像

 ポーランドの作家イェジー・コシンスキが1965年に発表し、同国では発禁書となった「ペインティッド・バード」を、チェコ出身のヴァーツラフ・マルホウ監督が11年もの歳月をかけて映像化した本作。第2次世界大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるために、たった一人で田舎に疎開した少年が差別と迫害に抗いながら強く生き抜くさま、そして異物である少年を徹底的に攻撃する“普通の人々”の姿が赤裸々に描かれる。ベネチア映画祭のコンペティション部門で上映されると、少年の置かれた過酷すぎる状況に拒絶反応が起こり、途中退場者が続出。その一方で、ラストまで見続けた観客からは10分間のスタンディングオベーションが贈られてユニセフ賞も受賞、チェコ・アカデミー賞(チェコ・ライオン)では最多8部門で受賞を果たすなど、評価も得ている。

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 今回の本編映像は、たどり着いたある村でオルガという名の占い師に金で買われた少年が、熱を出して生死をさまようシーンから始まる。オルガは「不浄な空気が血をすべて吸い上げ、あるべき場所へ戻す。邪悪な力は黒い泥に変わるだろう」とまじないの言葉をかけ、意識がもうろうとしている少年を荷車で運び出し、ひきずり、首だけ残して大地に埋めてしまう。朝になり少年が目を覚ますと、周りは危険なカラスだらけ。そして……。

 東欧の田舎で繰り広げられる、迷信深い農民たちの偏見やすさまじい暴力を描き出していく本作の中でも残酷なシーンの一つだ。マルホウ監督はこうしたシーンの演出について「全体を通して、客観的になろうとしました。観客が残酷なシーンに耐えられるようにしたかったのです。私はモノクロの映像、フレーミング、間合い、そして自然にあふれた田舎の雄大な景観によって、観客たちに少年が目撃し、耐えている行為について真剣に考える感情的な余地を与えたいと思いました。私は、ショッキングでスピーディーな効果によって観客を巻き込みすぎてしまうのを避けるよう意識しました。これにより観客は(映画との一定の距離を保ち)過度に追い詰められたり、映画で描かれる出来事を仕方がないことだ、と感じることはないと思います」と語っている。(編集部・市川遥)

映画『異端の鳥』は10月9日よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国公開

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