米アカデミー賞日本代表に河瀬直美監督『朝が来る』

国際長編映画賞への出品が決まった『朝が来る』
国際長編映画賞への出品が決まった『朝が来る』 - (C)2020『朝が来る』Film Partners

 一般社団法人「日本映画製作者連盟」は29日、河瀬直美監督の新作『朝が来る』(全国公開中)を、アメリカで行われる第93回アカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表作品に選出したことを発表した。また、この決定を受けて、河瀬監督がコメントを寄せた。

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 『朝が来る』は、直木賞作家・辻村深月の小説を原作に、特別養子縁組で男児を迎えた夫婦と、子供を手放した幼い母親の葛藤と人生を描く人間ドラマ。永作博美井浦新が男児を家族に迎え入れる夫婦を、若手実力派の蒔田彩珠が子供を身ごもってしまった少女を演じた。

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 カンヌ国際映画祭での活躍をはじめ、国際的な評価で知られる河瀬監督だが、同賞の日本代表作品に選出されるのは初めて。これより、各国の代表作の中からノミネート5作品が選ばれることになり、河瀬監督は「本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います」とコメントを寄せている。

 今回のアカデミー賞授賞式は、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックを受けて2か月延期となり、現地時間2021年4月25日(日本時間4月26日)を予定。日本映画では、第91回アカデミー賞において、是枝裕和監督作『万引き家族』が同部門(従来の名称は外国語映画賞)にノミネートされており、『朝が来る』のノミネートと受賞にも期待がかかる。河瀬監督のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)

河瀬直美監督コメント

本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います。撮影中、共に創りあげた俳優陣は、役を「生きる者」としてそこにあり、流す涙や心からの微笑みで嘘のない「本当」を作品に刻みました。映画を創るということは私にとってもうひとつの人生のようで、そこに降りそそぐ光や吹く風に勇気や希望を見いだします。子供のいない高齢の夫婦の元で両親を知らない私は養女として迎えられ、この生を慈しむことを知りました。運命的に出逢った本作品「朝が来る」には私が見てきたこの世界の闇と光が存在します。コロナ禍にあって、皆さんの生活が脅かされ、心が疲弊するとき、本作品に出逢っていただく時間は、少なからず「希望」を感じていただけるものとなりました。世界中の人々がその「希望」の光を持って、誰かに少しでも優しくなれる時間が訪れますように。
明けない夜はない!
大切な誰かと一緒に全国の映画館へ、公開中の「朝が来る」に出逢いに来ていただけると幸いです。

映画監督 河瀬直美

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