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輝きを増し続ける!井上真央の魅力が詰まった映画5選

歳を重ねるごとに輝きが増していく井上真央(写真は2017年10月撮影)
歳を重ねるごとに輝きが増していく井上真央(写真は2017年10月撮影)

 太陽のような明るさを持った女性から、秘密や複雑さを抱えたキャラクターまで。その真摯な眼差しで、あらゆる役柄に挑戦してきた女優の井上真央。「米騒動」を題材にした映画『大コメ騒動』(1月8日公開)では、真っ黒に日焼けした姿で3人の子を持つ“おかか”をエネルギッシュに演じている。そこで年齢を重ねるごとに役の幅を広げている、井上の出演作をプレイバック! 彼女の魅力が詰まった映画5選をお届け。(文 ・成田おり枝)

【画像】井上真央、新作で日焼け女房姿!

『チェケラッチョ!!』(2006)

 1987年1月9日生まれの井上。子役としてキャリアをスタートさせ、5歳ときにドラマ「真夏の刑事」(テレビ朝日)でデビュー。1999年から2003年にかけて放送された昼のドラマ「キッズ・ウォー」(TBS)で正義感の強い茜を好演し、お茶の間の心をわし掴みにした。連続ドラマ初主演を果たした「花より男子」(TBS)でラブコメにトライすると、そのハツラツとした魅力をさらに開花させ、国民的女優への道を駆け上っていった。そんな彼女が、映画初出演を果たしたのが、沖縄を舞台にした青春映画『チェケラッチョ!!』だ。

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 井上が演じたのは、透(市原隼人)、暁(柄本佑)、哲雄(平岡祐太)との仲間と共に、高校生活を送る唯。突如音楽に目覚めた彼らだが、そんな中で唯は、おバカな男子3人のお尻を叩いて、叱咤激励するようなパワフル女子だ。透からは「格闘バカ」と呼ばれ、鮮やかな蹴りで透を海に落としてしまうほど元気いっぱい! いつも言い合いばかりの2人だが、実は唯は透に淡い恋心を抱いており、告白しようとするもモジモジとしてしまう。そのギャップもなんともかわいらしく、井上のフレッシュさを堪能できる1作だ。

『花より男子ファイナル』(2008)

 井上が牧野つくしという当たり役を得て、日本中に元気&胸キュンを届けたのが「花より男子」シリーズ。2008年にはドラマで道明寺(松本潤)がつくしにプロポーズしてから4年後を舞台に、彼らに降りかかるトラブルを描く劇場版『花より男子ファイナル』が公開となった。井上は、本作で映画初主演を果たした。

 結婚の鍵となるティアラを追いかけて、道明寺とつくしが香港やラスベガス、無人島をめぐって大奮闘。映画らしいスケール感も見どころだが、カジノで目を輝かせたり、ピンチに駆けつけたF4を見てうれし泣きしたり、格差婚への不安がよぎったり……つくしのコロコロと変わる表情に釘付けになること必至だ。つくしの瞳のどアップもあるのだが、美しく力強い眼差しには驚くばかり。井上自身のまっすぐさが、つくしに反映されているからこそ、誰もが応援したくなるヒロイン=つくしが完成したのだと感じられるはず。そして、つくしの表情がもっとも輝くのは、やはり道明寺との掛け合いの場面。言い合いをしているかと思えば、いつの間にか甘い雰囲気になっている2人に、こちらも思わず胸キュン! 海での告白シーンは「ありえないっつーの!」と叫びたいくらいドキドキもので、クライマックスの幸せいっぱいの笑顔もキュンを通り越してトロトロ、デレデレしてしまう。

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『僕の初恋をキミに捧ぐ』(2009)

 恋の喜びと共に、生きること、死ぬことという大きなテーマに向き合った純愛ストーリー。20歳まで生きられないと宣告されながらも、限られた時間を精一杯生きようとする少年・逞(岡田将生)と、幼なじみの彼を一途に愛し、明るく励ますヒロインの繭(井上)のもどかしい恋を描く。

 勝ち気で、好奇心旺盛。入学式の壇上から逞に告白するなど、大胆さを持ち合わせた明るい繭。弓道部でのキリリとした道着姿もなんともみずみずしく、井上のハツラツとした魅力をたっぷりと楽しめる。保健室でのキスなど、恋の輝きも満載。しかしその一方で、繭はいつでも「逞がいつか死んでしまう」という恐怖を抱えており、笑顔の裏で涙をこぼしているような女の子。井上は、その繊細な心をすばらしく表現した。『チェケラッチョ!!』から考えても、井上の女優としての武器のひとつは、キャラクターの持つギャップをしっかりと体現できること。『僕の初恋をキミに捧ぐ』でも、“陰と陽”を行き来し、振り幅をしっかりと見せつけた。とりわけ幸せと悲しみ、相反する感情が湧き上がるウエディングドレス姿のシーンは本作のハイライト。涙なくしては見られない、心揺さぶるシーンとなっている。

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『八日目の蝉』(2011)

 角田光代原作のベストセラー小説の映画化。井上は、幼少期に誘拐されたトラウマを抱えつつ、不倫相手の子どもを身ごもってしまう女性・恵理菜にふんした。社会派の重鎮である成島出監督のもと、“明るく快活”というイメージを脱ぎ捨て、陰のある役どころで確かな演技力を発揮。彼女の新たな代表作ともいえる作品を生み出した。

 本当の両親にわだかまりを感じながら成長した恵理菜は、いつも心にぽっかりと穴が空いたようで、うまく笑うこともできない女性。“笑わない井上真央”も新鮮で、劇団ひとり演じる男性との不倫関係も大人な雰囲気たっぷり。チャレンジングで極めて難しい役どころとなったが、自らの境遇にぶつけようのない怒り、疑問、さみしさを抱え、「私が母親になれるわけなんてない」ともがきながらも、地に足をつけて生きていこうとする力強さをしなやかに演じ切っており、どの瞬間も目が離せない。恵理菜の閉じ込めていた思いがあふれだすクライマックスは、圧巻! 撮影中は「毎日が葛藤」というほど苦しいものとなったようだが、その苦労が報われ、第35回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞をはじめ、その年の女優賞を多数受賞している。(タイトルの「蝉」は、「虫」に「單」が正式表記)

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『焼肉ドラゴン』(2018)

 30代に突入し、ますます役の幅を広げていった井上。小さな焼肉店を営む家族が、時代の波に翻弄(ほんろう)されながらも力強く生きる姿を描いた『焼肉ドラゴン』では、関西弁で吠えまくる女性役にトライ。振り切った表情を見せて、観客を驚かせた。

 井上が演じたのは、一家の次女で、思ったことはなんでも口にしてしまう勝気な女性の梨花。大泉洋演じる夫の哲男とは、映画冒頭からケンカが勃発! 梨花は「最低!最悪!」と声を荒げ、「あほんだら!」と足を踏み鳴らす。こんなにも怒り狂う井上真央を見たのは初めて……というくらい、目新しい。実は、彼女の怒りには理由がある。哲男は梨花と結婚しながらも、昔から彼女の姉・静花(真木よう子)に恋心を抱いており、いまでも未練たっぷり。哲男の気持ちを知っている梨花は、「自分のことを見てほしい」という想いが怒りとなって表出してしまう、いじらしい女性でもあるのだ。梨花の秘めたる想いが伝わるのは、井上の演技力の賜物。また、日本語のわからない相手に“ブタ”を説明するシーンでは、ブタ鼻を作り、鳴き声も披露。役柄のためなら、思い切った表情もためらわずに繰り出す女優魂も清々しいばかり!

 以前インタビューでは「経験を重ねながら、その年齢にしかできない作品や役柄に出会っていけたら、とてもうれしい」と語っていた井上。その出会いを、これからも見届けていきたい。

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