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『孤狼の血』続編で日岡が激変した理由は?黒系スーツは虚勢の印

映画『孤狼の血 LEVEL2』より前作から3年後の日岡刑事(松坂桃李)
映画『孤狼の血 LEVEL2』より前作から3年後の日岡刑事(松坂桃李) - (C) 2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

 2018年の映画『孤狼の血』の続編となる『孤狼の血 LEVEL2』(公開中)で、亡き大上刑事(役所広司)の遺志を継ぎ、広島の暴力団組織を取り締まるマル暴の刑事・日岡(松坂桃李)。前作では青臭い正義感をふりかざす新米のエリートだった日岡だが、3年後には別人のように変貌し、短髪に無精ひげを生やした傷だらけのビジュアルが大いに話題を呼んだ。彼に一体、何が起きたのか……? 前作に続きメガホンをとった白石和彌監督がその背景について語った。

【写真】※注:同一人物です 3年前の日岡

 本作は、柚月裕子による小説「孤狼の血」を映画化した前作から3年後の日岡の歩みを描くもの。今や暴力団組織と警察組織、双方から一目を置かれる存在となった日岡が、かつて自身の計略によって亡き者にした五十子会会長(石橋蓮司)の腹心である上林(鈴木亮平)と対峙していく。いわば、小説の第1作「孤狼の血」と2作「凶犬の眼」をつなぐ映画オリジナルストーリーとなっている。

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 前作での日岡は白シャツにネクタイを締めていたが、『LEVEL2』ではネクタイを外し黒系のスーツに身を包み、ヘビースモーカーに。タバコは大上が嗜んでいたものと同じ銘柄だ。かつては五十子会長に復讐するため尾谷組の若頭・一之瀬(江口洋介)を利用した挙句、刑務所に入れたが、その尾谷組とも表面的には穏やかな関係を築いている。しかし、歯向かおうものなら容赦なく銃口を突き付け、生前の大上のように法に触れる手段もいとわない。白石監督は、日岡の3年間についてこう話す。

 「日岡は、この3年の間に何とかガミさん(大上)の後釜として広島のヤクザを何とかコントロールできる立ち位置についた。直接的には描いていないけれど、日岡は五十子会と尾谷組の手打ち式を仕切ったわけです。手打ちを仕切るって実はすごく大変なんですよ。両方の組織にWINWINの関係を作らなければならないので」

 日岡のビジュアルには、演じる松坂本人の意見も取り入れられたという。「桃李くんがところどころ役所さんの芝居を取り入れたりもしていました。あとは桃李くんが『飢えた狼のように痩せたい』と体を絞ったり。髪型も精悍にしたかったようで、自分から切りたいと言ってくれました。衣装が黒系になったのは、日岡が自分を強く、大きく見せるため。言っても若いので虚勢を張っているんですよね。ただ、大上みたいに色のついた派手なシャツというところまではいけていなくて、まだそこまで大きくなっていない感はあるんだろうなと」

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“悪魔”のような組長・上林(鈴木亮平)との対決はド迫力!

 上林の暴走によって、日岡が築き上げた裏社会の秩序はたちまち崩壊。さらに、上林は五十子会長の復讐を遂げるため日岡と対峙することとなる。予告編にも挿入されている、カーチェイス、肉弾戦、銃撃戦、日本刀を用いての立ち回りなどを交えた大掛かりなアクションシーンは、撮影に3日間を費やした大きな見せ場の一つだ。

 「ラスタチ(ラストの殺陣)がある映画というのも最近はあまり見られないので、そこは思い切りやりたいなというのがありました。あとこの話って、日岡と上林のバディものみたいな側面もあって、2人はいわば合わせ鏡のような関係。その2人の戦いを終わらせるためには単に銃で撃ち合って終わり、というわけにはいかなかった」

 気になる続編の可能性については「続編を見据えて作ったわけではないです」と白石監督。「これで終わるということも十分ありうると思っていました。先々のことを考えてもあまりいいことがないので、一球入魂で『続編としてはこの作品』というつもりでやっています」というが、主演の松坂は「『LEVEL2』で、ある種のシリーズ感ができあがったので、3作目もやった方が面白いでしょう。近年の日本映画で、汗や雨、血の匂いがここまで漂ってくる作品は貴重ですから。(「凶犬の眼」「暴虎の牙」と続く)原作シリーズでは主人公が変わる作品もあるので、そういう方向もいいですよね」とシネマトゥデイのインタビューで話しており、続編制作を期待して待ちたい。(編集部・石井百合子)

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