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「カムカムエヴリバディ」ついに安子に幸せが…3人の個性が生み出した珠玉のラブストーリー

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幸せ… - (C) NHK

 11月1日に放送がスタートした連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」が第3週に突入。これまでの展開について、制作統括を務める堀之内礼二郎チーフ・プロデューサーが初代ヒロインを演じる上白石萌音松村北斗SixTONES)、村上虹郎の3人の演技を中心に振り返った。

この上なく幸せな時間…「カムカムエヴリバディ」第15回の場面カット【写真】

 連続テレビ小説の105作目にあたる「カムカムエヴリバディ」は、岡山・大阪・京都を舞台に、昭和から令和にかけての時代にラジオ英語講座とともに歩んだ祖母・母・娘の3世代親子を100年にわたって描くファミリーストーリー。“朝ドラ”では初となる3人のヒロインが登場し、上白石萌音、深津絵里川栄李奈がリレーを繋いでいく。

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 現在、上白石がヒロインを演じる安子編が放送中の「カムカムエヴリバディ」。ここまでの展開では、安子(上白石)と稔(松村)が織りなすラブストーリーが好評を博してきた。そんななか、第3週では大きな動きを見せ、戦争の影響で安子の日常も変化を強いられることになった。もはや自分たちの思いだけでは太刀打ちできない時代の大局の中で、安子や稔、そして勇(村上)の運命は大きく動いていくのだった。

 稔の招集の日が迫り、安子と稔にとって最後の壁は、縁談をまとめようと急ぐ父の千吉(段田安則)。安子との関係を反対し続けてきた千吉の心を動かしたのは、安子の持つ人としての魅力だった。和菓子屋「たちばな」を千吉が訪れた際に、安子は元気づけようと貴重なあんこでつくったお汁粉を提供する。この安子の素直さを表現する上白石について、堀之内は「安子という役との相性が抜群」と絶賛する。

 「千吉にお汁粉を出すシーンも、目の前に元気のない人がいたら、そうせざるを得ない素朴な優しさが安子にはありますよね。あざとく見えてしまっても仕方がないところを、お芝居のトーンや笑顔、目線の配り方、人に対しての距離感などで、安子がいい子だとたしかに思わせる。上白石さんはもともと魅力的な女優さんで、人間性も素晴らしい。今回、安子の魅力を何倍にも膨らませる素晴らしい演技を見せてくれています」

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 また、その相手役となる稔を演じる松村も爆発的な人気に火がついている。前作「おかえりモネ」でも坂口健太郎ふんする菅波光太朗が熱い視線を集めることとなったが、いわゆる“ヒロインの相手役”として稔も視聴者の心をガッチリと掴んでいる。堀之内は「制作するときは、できるだけヒロインに共感してもらえるよう様々な工夫をしています。そのためにも、ヒロインが恋をする相手は素敵であってほしいし、魅力的に見えるようみんな強く意識していると思います」と明かす。

 そんな作り手の思惑がぴったりハマった稔役の松村。「普段は、ジャニーズのSixTONESのメンバーとしてご活躍されている時は、まさに“令和の顔”という感じですが、制服を着て朝ドラの世界にいると“昭和”が似合う。視聴者の方も、実際にこの時代に生きているという感じを受けるんじゃないかと思います」という。

 さらに、安子と稔とともに勇も重要な役割を果たしている。この勇にも共感できる物語のつくりこそが、ここまでの展開の好評につながっているといっても過言ではないだろう。第3週では、そんな勇の男気がさく裂することになる。野球に打ち込む勇は、目標としていた全国大会が戦争の影響を受けて目前に中止になるなど、さまざまな痛みを知っている人物。「甲子園中止」がトレンド入りを果たすなど、現実とのリンクが話題を呼んだが、そこには偶然の要素も絡んだ。

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 「このドラマの動き出しはコロナ禍よりも前ですが、時期が重なって、勇はコロナ禍を経験した今だからこそわかる痛みを持っている人物となりました。まさに自分ごとのように見てしまうところがあって、稔と安子がくっつけばいいのにという気持ちだけではなく、3人とも幸せになる方法はないかなと思っていただけたら嬉しいです」

 勇は安子にも思いを寄せており、だからこそ彼女の幸せを願う。長男として自分の立場をわきまえる稔が諦めてしまいそうになるとき、勇は二人ともが好きだからこそ幸せになってもらいたいと行動する。その願いが千吉を動かし、二人の関係を認めることになるのだった。「勇の気持ちを思いながら、主題歌の『君と君の大切な人が幸せである そのために』という歌詞を聞くと、ぐっときてしまいますよね」

 松村と村上による兄弟の姿を描くシーンでは、安子について会話を交わすキャッチボールや、稔の狭い部屋で本音をぶつけ合って揉みあうシーンなど、息を合わせた演技が印象的だ。実生活では村上が長男で、松村が次男ということで、性格的には逆の部分もあるとのことだが、劇中では息ぴったりの掛け合いを見せている。「お互いにリスペクトしているからこそフランクに接しすぎない感じで、昭和の男同士の関係を作り上げていました」と堀之内はいう。

 三者三様の個性で作り上げられたラブストーリー。戦争が佳境を迎え、今後の展開には不安も感じられるが、彼らの運命は? 物語の行く末に注目だ。

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