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「ロキ」から『ドクター・ストレンジ』続編へ 脚本家が語るマルチバースを扱う危険性

MCUで加速するマルチバース - 画像は『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』より
MCUで加速するマルチバース - 画像は『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』より - (C) Marvel Studios 2022

 マーベル・スタジオのドラマシリーズ「ロキ」や、公開中の新作映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の脚本を執筆したマイケル・ウォルドロンが、本作で描かれるマルチバースについて、各国メディア向けの合同インタビューで語った。

【画像】ドクター・ストレンジ続編の物語にも影響を与えたドラマ「ロキ」

 フェーズ4に突入したマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で、近年取り扱われるようになったマルチバース(いくつもの並行世界)。本作はもちろん、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』やアニメシリーズ「ホワット・イフ…?」の物語にも影響を与えているが、設定が本格導入されたのは、時間軸の分岐などを扱った「ロキ」だろう。その物語を書き上げた人物こそ、マルチバースの仕掛け人とも言えるウォルドロンだ。

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 メガホンを取ったサム・ライミ監督の下、マルチバースが持つ負の側面を掘り下げたウォルドロン。本作における最大のチャレンジは、「マルチバースを本物の場所のようにどう定義づけるか?」だったと語る。「私たちが他のユニバースに行くとしたら、漫画のようなバージョンにはしたくない。実際に、独自の歴史とキャラクターのバックストーリーなど全てを備えていて、完全に実現する生きた世界にする必要がある。その中のロジックなど、全てを備えている世界だ。そこには、私たちが今知ることになる、独自のMCUの出来事が続いていないといけない。それを、観客にとってエキサイティングで信じられる方法で、どのように形にするか解決することが大切だった。なぜなら、それが本作の本当の見どころであるように感じたからさ」

 マルチバースには無限の可能性を秘めている一方で、危険な一面も兼ね備えているとウォルドロンは警戒する。「ストーリーテリングのスコープが広がっていくと、(観客が)ドキドキする部分が減ってしまうリスクがある。全てがただのスペクタクルになり、感情がなくなることでね。突然、マルチバースでキャラクターに無限のバリエーションを持ち込むことができるようになったら、何が重要か? ということだ。上手くいくマルチバースのストーリーは、僕たちが気にかけているキャラクターの目を通して、僕らが経験することなんだ」

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 「私は観客が大好きだから、(マルチバースで彼らを)混乱させるのは好きではない」とファンの気持ちも理解しているウォルドロン。マルチバースの出現によって、彼らの間ではさまざな考察や仮説が飛び交っているが、ウォルドロンは「お気に入りのセオリーは何かな? そのいくつかは……もし私が話したら、それが実際に映画で登場することになるかもしれないし、今は黙ったままにしておくよ」と意味深な回答を残している。(編集部・倉本拓弥)

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