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ムロツヨシの「想定外の芝居」 6年ぶりタッグの吉田恵輔監督をときめかす

映画『神は見返りを求める』より
映画『神は見返りを求める』より - (C) 2022「神は見返りを求める」製作委員会

 『BLUE/ブルー』『空白』などの吉田恵輔監督がムロツヨシを主演に迎えた新作『神は見返りを求める』(公開中)。ムロが演じたのは、「神様のようにいい人」と言われるイベント会社勤務の田母神(たもがみ)。本作で『ヒメアノ~ル』以来、約6年ぶりにムロと組んだ吉田監督が、ムロをキャスティングした理由、彼ならではの魅力について語った(吉田の吉はつちよしが正式表記)。

【動画】「イイ人」と呼ばれるムロツヨシの本音は?

 吉田監督が『BLUE/ブルー』『空白』に続いてオリジナル脚本を手掛けた本作。ムロ演じる主人公・田母神が、底辺YouTuber・ゆりちゃん(岸井ゆきの)と出会い、恋が始まると思いきや、ある事をきっかけに二人の関係が豹変していく。ムロと言えば、芸能界での交友関係も広く、先ごろ発表された「高校生が選ぶ父親になってほしい芸能人」ランキングで1位に輝くなど、好感度の高い俳優だ。しかし、ムロを「神様のようにいい人」な主人公に起用したことには「パブリックイメージと重なったというところは特に重要視していなかった」という。

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 「何となくポップであり、若干哀れにも見えて、危うさもはらんでいる、といったイメージがちょうどいいなと。いわゆるダンディー路線の方だとちょっとすかした笑いになってしまうと思うんですけど、ムロさんなら負の側面を笑いに変換できるだろうなと」

初めはいいムードだったゆりちゃん&田母神だが……

 ムロと初めて組んだのは、古谷実の漫画を実写化した2016年公開の映画『ヒメアノ~ル』。ムロは本作で、清掃会社で働く主人公(濱田岳)の地味だがエキセントリックな同僚役で強烈な存在感を放っていた。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズをはじめとする福田雄一監督のコメディー作品などどちらかというとバイプレーヤーとしての活躍が多かったムロだが、近年はドラマ「親バカ青春白書」(2020)や「雨に消えた向日葵」(2022・7月24日よりWOWOWで放送)など主演が相次ぎ、昨年主演映画『マイ・ダディ』が公開された。今や飛ぶ鳥落とす勢いのムロだが、吉田監督は6年前のムロとの出会いについてこう述懐する。

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 「ムロさん、僕と同い年なんです。今は違うということではないのですが『ヒメアノ~ル』で出会ったとき、すごく謙虚だったんですよね。その姿を見て、この方は才能あるけど苦労人でもあるんだなと感じたんです。周囲への気遣いも細やかで、“ちゃんとやってきた”人なんだと。情を凄く感じたんですよね。そういう感じが見えるからみんな好きになってしまうのかもしれない」

主人公・田母神は“神”のようにイイ人と言われる男

 そして、「想定外の芝居」を見せるムロの俳優としての才能にも触れる。「ムロさんは圧倒的に面白い。『ヒメアノ~ル』の時も思いましたけど、僕が想像しているのとは違う角度のお芝居をされるんですよね。あの時もキャラクターをどう作っていこうかという話は一切していなかったんですが、初めに淡々と早口でめちゃくちゃ話すというパターンを用意してきた。原作漫画ではそんなキャラじゃないし、台本にもまったくそんなふうには描いていなかったのに。僕からは絶対その発想は出ないんだけど、それを当たり前のようにやられているのを見て、面白いことを考える人だなと。そういうのは監督からしたらときめくじゃないですか。『ヒメアノ~ル』ではメインキャストではあるけど主役ではなかったので、“この人とがっつり主役としてやってみたい”と。あと、自分が撮るならムロさんが得意とするコメディー作品ではなく、いつもとは違うムロさんを撮りたいと思っていました」

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 その6年後、満を持してムロを主演に迎えた『神は見返りを求める』では、ムロの豹変ぶりが肝となる。底辺YouTuberのゆりちゃんに恩を仇で返された主人公・田母神は、暴露系YouTuberに変身して報復に出る。予告編でも田母神が絶叫する場面が収められており、ムロのふり幅の広さが垣間見えるが、撮影現場では監督とどのようなやりとりが繰り広げられたのか。

 「自分はキャストのみならずスタッフに対しても『こうして』とは言わないタイプなので、基本的にまずやっていただきます。あとは、大抵ムロさんを止めることが多かった気がします。ムロさんはスイッチが入ると演技がオーバーになりやすくなるところがあるので『もう少し抑えましょうか』とか。それに、時々ムロツヨシが出る時がある(笑)。特に仲のいい俳優さんがそばにきたりすると、スイッチが入ってすぐに『今のは(田母神じゃなく)完全にムロだね』となるので」

吉田恵輔監督

 そんなムロの本作でのベストシーンを尋ねると、ラストの病院内でのシーンを挙げた吉田監督。「期待していた以上にいいシーンになったと思います。あのシーンはそんなにセリフがあるわけでもないんだけど、ムロさんに品が漂っているというか、僕が知らなかったムロさんの一面を見られたような気がします」

 撮影順は昨年公開の『マイ・ダディ』よりも本作が先で、ムロにとって本作が初の映画主演の現場となる。神のようにいい人から復讐の鬼へと化し転落していく主人公を熱演しており、吉田監督が目指した通り「いつもとは違うムロ」に驚かされるはずだ。(編集部・石井百合子)

ムロツヨシ、“良い人そう”というイメージへの恐怖 『神は見返りを求める 』インタビュー » 動画の詳細
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