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23年大河の主人公、なぜ徳川家康?タイトルが「どうする家康」になったワケ

左から本多忠勝役の山田裕貴、酒井忠次役の大森南朋、徳川家康役の松本潤、石川数正役の松重豊
左から本多忠勝役の山田裕貴、酒井忠次役の大森南朋、徳川家康役の松本潤、石川数正役の松重豊 - (C)NHK

 松本潤主演による2023年放送の大河ドラマ「どうする家康」取材会が1日にNHK名古屋放送センターで行われ、制作統括の磯智明プロデューサーがタイトルが決まった経緯について明かした。

【写真】クランクイン時の松本潤

 本作は、徳川家康の生涯をドラマ「リーガルハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの脚本家・古沢良太が新たな視点で描く物語。本作の企画が立ち上がったのはおよそ2年前。大河ドラマを書くのが夢だったという古沢から徳川家康について書きたいという希望があったことでプロジェクトは始まった。「古沢さんにとっては徳川家康が子どもの頃からのヒーローだったそうで。大河ドラマで1年間やるなら家康をやりたいとおっしゃっていたんです」と磯プロデューサー。

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 「徳川家康は、今川義元のもとに人質としていたわけですが、もしかして彼にとっては人生で一番幸せな時間だったのかもしれない。恵まれた環境の中で好きな本に囲まれて、趣味に没頭できて。食べるものにも困らないところで、そのまま生活をしていけば家康にとって一番幸せな時間だったのかもしれない」という古沢の説を紹介。「それがあるとき、今川義元という尊敬する人物が討ち取られたことで、三河に戻ることになり、城主をやらねばならず。織田信長や武田信玄といったそうそうたる武将に囲まれながら、常に生きるか死ぬかの戦いを迫られる中で、何とかみんなの手を借りて生き延びることができ、最終的には天下をとったというような話が、古沢さんにとっての憧れのサクセスストーリーだったんです」と続けた。

 さらに、磯プロデューサーは現代の若者に向けた古沢の視点に着目した。「まさにこういう物語を書くことが、どう生きたらいいのか分からないような、人生に悩む若い人たちに向けての大きなメッセージになるんじゃないかとおっしゃられて。ああなるほど。家康ってそういう人物なのかと思ったし、面白いなと思った。家康ってどちらかというとボスキャラというか、最後に出てくる一番手ごわい相手みたいな感じに出て来ることが多いですが、確かに家康目線で見ればそうかもしれないと思って。これを古沢さんが書けば、今の若者たちにエールを送る物語になるんじゃないかと思いました」

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 そんなやりとりの中、古沢の説明の中でよく出てきたフレーズが「どうする家康」だった。毎回、いろんなピンチが降りかかり、その都度何とか切り抜けたり、時には失敗することもあるが、それでも何とかなったり。そんな物語を書きたいという古沢に対して、磯プロデューサーは「これだけユニークな視点で家康を描くのなら、『どうする家康』くらい尖ったタイトルでいいんじゃないですか」と提案したという。

 古沢自身はもう少し荘厳なタイトルをと考えていたため驚きを隠せなかったというが、「決して受け狙いだとか、ふざけたようなものではなく、古沢さんが思い描く波瀾万丈で、今の人たちに共感できる物語を作ろうとしたときに『どうする家康』がふさわしいタイトルになった」とその意図について説明。

 本作の家康像は、弱さも併せ持つような人間味あふれるキャラクター。そんな家康を松本にオファーした理由については「松本さんにお願いしたら、気品だけでなく、弱い部分もきっと表現してくださるだろうと思った」とのこと。「ただちょうどその頃が、嵐が活動休止という時期と重なっていて。すぐにはお返事をいただけなくて。松本さん自身、いろいろとお悩みになったそうですが、昨年の1月にお返事をいただいて。そのまますぐに発表させていただいたということです」と出演に至った経緯を明かした。(取材・文:壬生智裕)

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