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Netflix、日本への高い期待「アジアの中でも最重要な国」日本統括ディレクター語る

小沢禎二
小沢禎二

 Netflixプロダクション部門の日本統括ディレクター・小沢禎二が、都内で行われたイベント「Netflix Studio Day」で、Netflixは「日本をアジアの中でも最重要な国」と捉えていると語った。

 Netflixが、制作の裏側を見せるという本イベント。小沢は、「『韓国に先に行かれちゃってるじゃないですか。韓国に負けてますよね』と日本の製作者の皆さん、海外からも言われます。ただ、我々はそんなことは全く思ってない。なぜかというと、日本特有の、日本のオリジナル作品をつくればいいと思ってるんです。そうすれば日本の(Netflixの)メンバーの皆さんに楽しんでいただいて、そして世界にそれがまた羽ばたいていく可能性がある」と期待に胸を膨らませる。

 「Netflixはいま、自分たちでローカルの皆さんを楽しませるための作品をつくってください、というすり合わせをしているんです」と明かしつつ、「ほかと比べるということではなく、ローカルのために。ただ、一つだけ考えなきゃいけないのはクオリティー。技術に関しては、やはり世界基準にいかなきゃいけない。そのためにVFX技術だったり、バーチャルプロダクションみたいなことは確実に入れていきながらローカルの話をつくる。それが世界に届いていけばいいなと」とビジョンを述べる。

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 日本の作品に対しての期待については、「社内で日本は、相当重要な国なんです。これからますます日本のコンテンツにはお金を投資していこう、というような動きになっています」と小沢は回答。「会社としても、日本をアジアの中でも最重要な国という捉えていただいてますので、本当にこれから皆さん、ぜひぜひ我々がつくっている作品に期待していただければと思います」と自信をのぞかせる。

 そもそも、なぜ日本の作品が期待されているのだろうか。小沢は、日本の人口の多さに触れつつ、「日本はやっぱりまだまだこれから。デジタル化の遅れとかの話になってきます。実際、皆さんがNetflixを知っている状況にまだなってないと思うんです。だから、日本はこれから成長のポテンシャルがまだまだある。そういう人たちにもっと会員なっていただいて、その方々に楽しんでもらえる、いろんなバラエティーの作品を用意する。そういったことが我々の使命だと思っています。会社としても、引き続き力を入れていく」と力説する。

 また、日本発のオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」は、配信後28日間で全世界1,800万世帯に視聴された。海外からの期待もあるようで、「日本の作品はあまりクオリティーがよくないと思われていたんです。それが『全裸監督』シーズン1が出てから風向きが変わった。『あれ? 日本でもこんなクオリティーのいい作品だせるじゃん』みたいな話が出たんです。その後に『今際の国のアリス』が配信されて。海外のチームと毎日のようにやり取りしているんですけれども、『今際の国のアリス』観たよ! と西洋の方々からお話があって。『本当面白い! いつシーズン2出るの?』と配信後直に反応があり、『日本いける!』」と肌で感じたという。

 また、大ヒットした「イカゲーム」の視聴後のレコメンド機能(ユーザーが興味を持つ番組や映画をパーソナライズする機能)で、「今際の国のアリス」が世界の人々に知られたことも大きかったという。「『今際の国のアリス』という作品に気づき、『日本のコンテンツをもっと観たい!』というような声があり、そこから日本の作品をもっとやろうとなった」と明かしていた。(編集部・梅山富美子)

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