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『アベンジャーズ』日本公開から10年 ヒーロー集結映画を実現させたマーベルの偉業

アベンジャーズは2025年に帰ってくる
アベンジャーズは2025年に帰ってくる - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 映画『アベンジャーズ』(2012年8月14日)が日本公開されて、14日で丸10年になる。「日本よ、これが映画だ」というキャッチコピーも記憶に残る今作は、それまで欧米に比べるとアメコミ映画があまり強くなかった日本でも爆発的にヒットした。マーベルの人気はその後もずっと高まってきたが、今振り返ると、たしかに10年という時の流れを感じる。(文/猿渡由紀)

【画像】こんなに若かった!『アベンジャーズ』キャストたちの昔

 「スパイダーマン」「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」など、メジャースタジオとのライセンス契約で自社のコミックを映画化してきたマーベルが、初めて自分たちで映画を作ったのは、2008年のこと。映画『アイアンマン』をデビューさせる前から、マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギには、ひとつの大きな構想があった。異なるスーパーヒーローの映画をいくつか製作した後に、彼らが集まって一緒に戦う映画『アベンジャーズ』に結びつけることだ。

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 その頃はまだ、スーパーヒーローの映画ばかりを作り続けると、やがて観客は飽きてしまうのではないかという疑問の声も聞かれた。だが『アイアンマン2』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』を通じ、マーベルはアメコミファン以外の新規層を獲得していく。そして『アイアンマン』から4年後、ファイギはついに、アイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ、ホークアイ、ハルクが集結する『アベンジャーズ』を実現させた。

映画『アベンジャーズ』より- Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 スーパーヒーローが大勢登場する同作は、興行成績も断然パワーアップした。『アイアンマン2』の世界興収が6億2,300万ドル(約841億円)、『マイティ・ソー』が4億4,900万ドル(約606億円)、『キャプテン・アメリカ』が3億7,000万ドル(約499億円)だったのに対し、『アベンジャーズ』は桁違いの15億ドル(約2,025億円)。アクションが派手なのはもちろん、ユーモアたっぷりで娯楽性に満ちた同作は、これらのキャラクターたちをよく知らなかった人たちの心をも掴んだ。(数字は Box Office Mojo調べ、1ドル135円計算)

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 だが、映画が公開されたのは、アカデミー賞の演技部門候補者20人全員が白人だったことから「#OscarsSoWhite」抗議運動が起きるより前のこと。初期メンバーとして登場するスーパーヒーローは全員白人で、女性はスカーレット・ヨハンソンだけ。しかも、彼女はセクシーな魅力で知られてきた女優である(もっとも、ジョン・ファヴロー監督の第1希望はエミリー・ブラントだったのだが)。

 2015年の続編『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にも、そこにおいてほとんど変化はなかった。しかし、アカデミーが多様化のために動き出し、業界もそこを最重視するようになっていた2018年に公開された『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』にブラックパンサーが登場したことで、雰囲気が少し変わる。さらに『アベンジャーズ/エンドゲーム』になると、新たな女性ヒーロー、キャプテン・マーベルが加わった。

 そしてマーベルは、そこからますます努力を続けていくのだ。昨年は、主要キャストをアジア系で固めた『シャン・チー/テン・リングスの伝説』や、さまざまな人種のキャラクターが登場する『エターナルズ』を公開。ディズニープラスでは、初のムスリム系女性スーパーヒーローが主人公の「ミズ・マーベル」が好評を得ているし、今月はさらに女性のハルクを主人公にした「シー・ハルク:ザ・アトーニー」が配信開始となる。やはりディズニープラスで配信された「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」の最後では、新キャプテン・アメリカが黒人であるアンソニー・マッキーになることが明らかにされた。

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2025年5月2日全米公開の第5弾『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ(原題) / Avengers: The Kang Dynasty』  - (c) 2022 Marvel

 それらのキャラクターの登場が期待される次の『アベンジャーズ』が、最初のものとはかなり違って見えるのは確実。それはすばらしいことだ。誰だって自分のように見える人がかっこいいことをするのを見たいものである。映画ビジネスのグローバル化が進み、海外からの興行収入の割合がどんどん大きくなる時代において、それはビジネス的にも意味をなす。

 『アベンジャーズ』はいつも面白い。それはこれからも変わらないだろう。一方で、『アベンジャーズ』は時代に合わせて進化もし続けている。今から10年後に、もう一度『アベンジャーズ』の歴史を振り返ってみたら、きっと楽しいのではないか。

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