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【ネタバレ】「相棒」カレーが思わぬ伏線に ラストの展開にホロリ

ラストにホロリとする展開
ラストにホロリとする展開 - (c)テレビ朝日・東映

 ドラマ「相棒season21」(テレビ朝日系)の第4話「最後の晩餐」が2日に放送され、ようやく復活した特命係が新たな事件に遭遇。ささいなことから事件の芽を発見、杉下右京(水谷豊)が推理し、その指示で動く亀山薫(寺脇康文)の聞き込みや調査で真相が解明されるという、特命係らしい展開だった。チャップリンとカレーという伏線が効き、ラストにホロリとする展開は「いい話だった」「ほっこりした」とSNSで話題になっている。(以下、ネタバレを含みます)

【画像】特命係が別行動…第4話「最後の晩餐」

 偶然手にした血痕のついたマフラーに事件性を感じた右京と薫は、持ち主が堂島(矢柴俊博)という独身の遊び人だと知る。堂島が何かの事件を起こして自殺の危険性もあると察した右京は、警察と名乗らず接触し、バーで杯を交わす。堂島はそこで、マスター特製のカレーを食べたいと言いだした。一方、薫は右京の指示で聞き込みへと繰り出す。クラブのホステスたちから彼と親しい若い女性の情報を得た薫は、彼女の家に急行。彼女が実は堂島の娘であり、前科持ちの同棲相手がいたがいまは所在不明で、さらに堂島がその男と接触していたことを突き止めたが……。

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 右京は、堂島の家の前に廃棄された家具とモダンな空き箱が置かれていたことから、堂島が若い女性と暮らすつもりだとすぐさま判断。薫からの報告で、男が捜査一課の追っている指名手配犯だと気づき、さらには手紙の表書きと中身の筆跡の違いを空き巣事件と結び付けるなど、右京の推理力は相変わらず冴えわたっている。さらに、右京からの連絡通りに行動した薫の素直さと人懐こさがあったからこそ、聞き込みで多くの真実が引き出せたのだろう。

右京の指示を受けながら走り回った薫 - (c)テレビ朝日・東映

 中盤、二人がずっと離れて行動し、右京が薫に指示を出して真実に辿りつくという構造は、season4第19話「ついてない女」を彷彿とさせる。「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの人気脚本家・古沢良太の快作で、二人の息の合い方とコンビネーションの良さはこの頃と変わっていない。

 また、今回は「チャップリンが監督・主演するサイレント映画の傑作」(右京談)である映画『CITY LIGHITS』(邦題『街の灯』)の名前が冠されたバーで物語が進み、そのラストシーンの解釈が粋に使われている。「相棒」内の撮影所や映画館で事件が起こったことは過去何度かあるが、チャップリンなど実在の人物や映画が登場することは稀だ。右京の知識の豊富さがよくわかるエピソードだった。

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チャップリンも伏線に - (c)テレビ朝日・東映

 右京と薫の行動で、無気力に生きていた一人の男が救われることになった第4話。特命係の事件へのかかわり方も実に自然で、マスターの作るカレーに込められた意味にホロリとする内容は、「面白かったー!」「むかしの『相棒』の雰囲気があった」とSNSでも評判を呼んでいる。カレーとリンクするように薫の妻・美和子(鈴木砂羽)が作った、謎の得意料理“美和子スペシャル”の特異さが大反響なのも、「相棒」らしい展開といえる。

 なお、薫をなにかと目の敵にする捜査一課の伊丹憲一(川原和久)は、薫から問い合わせの電話がかかってきた際、すぐに相手が薫だとわかっていた。伊丹の電話にはしっかりと薫の電話番号が登録されているということだ。当然それは、14年前のものとは変わっているだろう。薫と伊丹がどつき合いながら番号を交換していたのかと思うと、それはそれで微笑ましい。(文・早川あゆみ)

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