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是枝裕和監督、脚本家・坂元裕二と初タッグ!5年ぶり日本が舞台『怪物』23年6月2日公開

映画『怪物』より
映画『怪物』より - (C)2023「怪物」製作委員会

 『万引き家族』『ベイビー・ブローカー』などの是枝裕和監督が、ドラマ「初恋の悪魔」や映画『花束みたいな恋をした』などの脚本家・坂元裕二と初タッグを組むオリジナル映画『怪物』 が、2023年6月2日より公開されることが決定した。ストーリーやキャストは明かされていないが、舞台は日本。併せて、森の中を走る2人の子供たちを捉えた特別映像と写真も公開された。

【動画】森の中の子供たちとサイレン…『怪物』特別映像

 『真実』(2019)ではフランス、『ベイビー・ブローカー』(2022)では韓国を舞台に選んだ是枝監督が、長編映画では『万引き家族』(2018)以来となる日本で映画を制作する。『ベイビー・ブローカー』ではカンヌ国際映画祭で主演のソン・ガンホに韓国人俳優として初の男優賞をもたらしたのも記憶に新しい。脚本の坂元は、2021年1月に公開された映画『花束みたいな恋をした』が38.1億円の大ヒットを記録し、その後「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年4月期)、「初恋の悪魔」(2022年7月期)と連ドラも相次いだ。二人はかねてから互いにリスペクトし合い、2017年には早稲田大学で対談トークショーを実施している。

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 是枝監督は「基本的には自分の映画は自分で脚本を書いて来ましたが、誰か脚本家と組むなら誰が?という質問には必ず『坂元裕二!』と即答してきました。それは、そんなことは自分のキャリアには起こらないだろうとどこかで諦めていたからです、きっと」と言い、坂元は「是枝作品の脚本を是枝さん以外の者が書くと聞くと、観客の方はどのように思われるのでしょう。わたしは、『え、そんなことはありえるの? 無理に決まってるでしょ』派です。是枝監督は世界一の脚本家でもありますから」と話している。

 特別映像では、ごくスローテンポな「ノクターン」のメロディーに乗せて、森の中を走り回っている2人の子供が見られる。メロディーが唐突に途切れると、『怪物』のタイトルが映し出されると共に「怪物だーれだ」と複数の人物たちの声が重なり、サイレンの音が鳴り響く。撮影は2022年の春と夏に終え、現在ポストプロダクション中。

 是枝監督、脚本・坂元のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)

是枝裕和監督

(C)藤井保

 基本的には自分の映画は自分で脚本を書いて来ましたが、誰か脚本家と組むなら誰が?という質問には必ず「坂元裕二!」と即答してきました。それは、そんなことは自分のキャリアには起こらないだろうとどこかで諦めていたからです、きっと。夢が叶ってしまいました。こんなことを言うと坂元裕二ファンには怒られるかも知れませんが、加害者遺族、赤ちゃんポスト、子供達の冒険旅行、疑似家族と、同じモチーフに関心を持たれている方だなと親近感を抱いておりました。もちろん作品になるタイミングは前後していますし、扱い方は全く違うのですが、それでも彼と自分は同じ時代を生き同じ空気を吸って吐いているんだと感じていました。そして、何より、その題材をとてつもなく面白いものに着地させる手腕には、羨望と畏敬の念と両方を抱いておりました。今回は、縁あって共同作業が実現してしまいました。監督としてこの素晴らしい脚本とちゃんと勝負しなくてはいけないと、ファンであることは隠したつもりだったのですが、恥ずかしながら、バレバレだったと思います。まだタイトル以外は明かせませんが、誰よりもこの作品の完成が待ち遠しいです。

脚本・坂元裕二

 是枝作品の脚本を是枝さん以外の者が書くと聞くと、観客の方はどのように思われるのでしょう。わたしは、「え、そんなことはありえるの? 無理に決まってるでしょ」派です。是枝監督は世界一の脚本家でもありますから。しかも撮影現場で俳優やスタッフと対話しながら脚本を作っていくタイプの監督です。そんな仕事を引き受けた脚本家がいたら、身の程知らずだなと苦笑いするはずです。まったくもって愚か者ですね。是枝さんは学年もクラスも違っていて話したこともないけど、時々廊下で目が合ったり、持ってるものを見て真似して手に入れたくなる、憧れの存在のような人でした。あんな人になりたかったな、なれなかったな。いいな、羨ましいな。そんな嫉妬めいた思いの対象だった是枝さんが、『海よりもまだ深く』という映画の作中やインタビューで「こんな自分になりたいわけじゃなかった」と語られていて、驚きました。是枝さんの秘密をちょっと知ったような気になりました。誰だって多かれ少なかれ自分に納得いかなくて、こんなつもりじゃなかったと思いながら生きていて、どこかで折り合いをつけようとするけど、良いこともあれば悪いこともある。自分のことがあまり好きじゃなかったりする。廊下の向こうにいる是枝さんのことを見かけるたびに、「僕もそうなんだよね」と心の中で勝手に話しかけてみたりする、そんな存在に変わって、この映画もそんな風にして作っていきました。自分を好きになれない誰かへのエールになるといいなと思っています。

是枝裕和×坂元裕二『怪物』不穏な特別映像 » 動画の詳細
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