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谷口賢志、伝説残したウルトラマンデッカー変身 “二度と登場しない”覚悟で撮影

「ウルトラマンデッカー」谷口賢志インタビュー 予告なしでのウルトラマン変身&台本になかった光線ポーズ秘話 » 動画の詳細

 特撮ドラマ「ウルトラマンデッカー」第14話(2022年10月15日放送)に事前予告なしで登場し、突如ウルトラマンデッカーに変身した俳優・谷口賢志(45)。前半戦のクライマックスを飾る重要回で視聴者を驚かせた谷口がインタビューに応じ、第14話と第15話で演じたデッカー・アスミとの向き合い方や、スタッフの愛で満ち溢れていたという撮影を振り返った。

【動画】谷口賢志、ウルトラマン変身の裏側!インタビューの様子

「再び地球を守っていただくことになりました」突然の連絡に驚き

スーパー戦隊に1回、仮面ライダーに2回変身した男がウルトラマンに

 「救急戦隊ゴーゴーファイブ」(1999~2000)の巽ナガレ/ゴーブルー役でデビューした谷口は、「仮面ライダーアマゾンズ」(2016~2018)の鷹山仁役で仮面ライダーアマゾンアルファに、「仮面ライダーセイバー」(2020~2021)のバハト役で仮面ライダーファルシオンに変身している。本作でウルトラマンデッカーに変身したことで、日本を代表する三大特撮ヒーロー全てに変身する偉業を成し遂げた。

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 「マネージャーから突然『再び地球を守っていただくことになりました』と連絡がありまして、『ウルトラマン』のオファーだと知り『嘘でしょ? まさか変身しないよね?』と確認してみたら『変身します』と返答がきて、相当驚きました」と振り返った谷口。スーパー戦隊を経て、仮面ライダーに2度変身した役者に、ウルトラマンを演じるチャンスがくることは、まず信じられなかったという。

 谷口のウルトラマン変身は、役者仲間の間でも衝撃的なニュースだった。かつて「仮面ライダーアマゾンズ」で谷口と共演し、「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」でタツミ セイヤ隊長を演じた高木勝也からは、祝福の電話があったという。「彼も『デッカー』に出演していたので、撮影現場で(出演情報を)知ったのか、突然『マサ兄、伝説っすよ!』とアツい連絡がきました(笑)。同時期に『アマゾンズ』の共演者が他の特撮作品で隊長や長官になっていたので、共に過ごしたメンバーが活躍していることはすごく嬉しいです」

主演を嫉妬させるため、全力で演じたデッカー・アスミ

谷口が演じたデッカー・アスミ - (C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京

 第14話「魔神誕生」と第15話「明日への約束」で谷口が演じたデッカー・アスミは、バズド星人アガムス(小柳友)を追って未来からやってきた地球人。その正体は主人公アスミ カナタ(松本大輝)の子孫で、未来の宇宙でデッカーとなる光を手にしていた。彼は、カナタの前でウルトラDフラッシャーを構えてデッカーに変身し、アガムスが操る電脳魔人テラフェイザーと激闘を繰り広げた。

 デッカー・アスミを演じるにあたり、事前に詳細な設定資料集を受け取った谷口。メイン監督の武居正能からは「作品が加速していくためのカギとなる役をお願いしたい。いい意味で作品を壊してほしい」と伝えられた。「デッカー・アスミがどんな人物で、どういう性格なのかは監督もあまり言及していませんでした。台本を読んでいろいろ考えた結果、実際にカナタ(松本)やアガムス(小柳)に会って、どうするかを決めようと思い撮影に臨みました」

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 第14話のラスト、デッカー・アスミが変身したウルトラマンデッカーは、テラフェイザーに向かってセルジェンド光線を放つ。デッカー・アスミもインナースペースで光線ポーズを構えているが、谷口によると、もともと光線を打つことは台本に書かれていなかったという。「松本くんが朝から一人で撮影している中、何をするのかわからない状態で呼ばれると、監督から『(光線を)お願いします』と言われました。カメラの前で腕の位置を確認していたら、松本くんがすごい顔で見ていて、どうしたんだろう? と思っていたら、監督がボソッと『実は、まだ彼に(光線ポーズを)やらせたことがないんです。谷口さんにやってほしくて、今回呼びました』と打ち明けられました」

 「物語中盤のどんでん返しで、自分と同じアイテムを使って変身できる人が来た時、松本くんはお芝居でも嫉妬するだろうし、怖いって思うかもしれない。それは『後半戦でも、もっと背負って戦え』という監督からのメッセージで、彼を嫉妬させるために、僕に光線を打たせたんだと思ったので、彼のためにも全力でウルトラマンを演じました。毎日、スタッフさんが『カナタの目が変わった』『カナタが最高になりました』と伝えに来てくださって、なんて素敵な、愛のある現場なんだと思いました。松本くんが『お芝居が楽しい』と感じて、デッカー・アスミと出会えたから一歩先へ進めたと思ってくれたのならば、僕の出演した意味があるかなと思います」

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最後は笑顔で別れたかった

カナタの子孫ということが判明したデッカー・アスミ - (C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京

 谷口が最も悩んだと話すのは、第15話でカナタと別れるシーン。自分の正体をカナタに明かしたデッカー・アスミは、別れ際に「アガムスを救ってやってくれ」という言葉を残し、笑顔で未来に帰っていった。

 「デッカー・アスミが今後また出てきそうだけど、もう二度と登場しないと思わせないとダメだなと悩みました。あの場面でカナタに任せるシーンにならないと、この先スピンオフや最終話直前でもう一回出てくるんじゃないかってなってしまい、僕が出演した意味がなくなってしまう。結果として、監督が背中で去る演出を選んでくださったので、『それでいきましょう』とお願いしました」

 カナタに名前を明かす時だけは「シリアスにしてもいいかな」とも思ったそうだが、「彼ともう会えないのなら、最後は笑顔で別れたい」と笑顔を選んだと谷口は明かす。「『アマゾンズ』のイメージから、僕が笑うと怖いと思われるのを危惧していて……『鷹山仁じゃん』と言われてしまうかなとも思いました。他の顔にしようかとも考えましたが、それは『ウルトラマンデッカー』という作品に対して誠実ではないと思いまして、カナタに笑って(未来に)帰りたいと決めました」

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 わずか2話の出演でも、日本の特撮史に新たな伝説を刻んだ谷口。「ゴーゴーファイブ」「アマゾンズ」「セイバー」「デッカー」での変身を経て、「変身することだけがヒーローではなく、誰かのために何かできる人こそが真のヒーロー」だということを改めて実感していた。「デッカー・アスミのセリフで『仲間がほしかったら、腹を割って話せ。負けた理由を探すより、勝てなかった自分を超える努力をしろ。負けるな! ウルトラマンなら立ち上がれ』という言葉があるのですが、どれも日常のアドバイスで出るんですよね。困ったら友達に話せ。失敗したら、くよくよせず次に成功することを考えろ。どれもヒーローだから出る言葉と思われがちですが、そうではありません。誰でもヒーローになれるんです。4回変身して、そう思うことができました」(取材・文:編集部・倉本拓弥)

「ウルトラマンデッカー」Blu-ray BOX Iは発売中、Blu-ray BOX IIは3月24日(金)発売(税込:各2万5,300円)
発売元・販売元:バンダイナムコフィルムワークス

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