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初大河の松井玲奈、松本潤と浴室シーンの裏側 まつ毛にみとれてセリフ飛ぶ

第19回「お手付きしてどうする!」よりお万(松井玲奈)と家康(松本潤)
第19回「お手付きしてどうする!」よりお万(松井玲奈)と家康(松本潤) - (C)NHK

 現在放送中の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜、NHK総合夜8時~ほか)で、松本潤演じる徳川家康の心を癒やす妖艶で神秘的な女性・お万を演じた松井玲奈。21日放送の第19回「お手付きしてどうする!」では、武田信玄との戦いで精根尽き果てた家康の心の隙間に入り込む女性を好演しているが、特に松本と顔を突き合わせることとなった浴室のシーンについての裏話を語った(※ネタバレあり。第19回の詳細に触れています)。

【画像】松本潤&松井玲奈、共演シーン

 松本演じる徳川家康が、幼少期の人質生活から天下を取るまでの過程で、さまざまな困難な状況で悩ましい選択をしていく姿を、「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの人気脚本家・古沢良太が描く本作。松井演じるお万は、池鯉鮒(ちりゅう)神社の神主の娘で、かつては家康の正室・瀬名(有村架純)の侍女であったにもかかわらず、家康の子を宿してしまう女性だ。

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 大河ドラマ初出演となった松井は「いつか出演できたら」と目標にしていたことを明かすと「特にわたし自身が、家康ゆかりの地である愛知県出身なので、家康さんを描いた大河ドラマに出演することができたのは、とてもありがたいお話だなと思いました」と話す。

 松井が演じたお万について「最初に台本を読んだときは、一歩間違えると女を武器にして家康様に近づくように見えるので、嫌われてしまうかも」と、どう演じたらいいのか悩む部分もあった。しかし、お万という女性の生涯を通して考えていくなかで、見え方は変わってきたという。

 「お万が生きていくためにとった手段というのは、ズルいと思わせる部分もありますが、そうせざるを得なかった背景がある。彼女なりに考えて生きてきたなかで、家康様とあの場所で出会ったことは、ある意味でチャンスだった。それに向かって一生懸命手を伸ばしたと考えると、共感できる部分は多いと思ったんです。しっかりと彼女の思いが伝わるように演じなければと思って作品に挑みました」

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 公式サイトでお万は神秘的で妖艶な魅力が漂うと紹介されている。特に湯殿での家康とのシーンは、かなり妖艶さを要求される芝居ではなかったのだろうか。松井は「難しいですよね」と照れ笑いを浮かべると「動作を敢えてゆっくりするなどして色っぽさを出すように意識しました。あとは、ああやってお手伝いをする女性は、着物の袂の部分をしっかりとひもで縛って動きやすいようにしているのですが、あえて縛らずにひもを垂らしたままにして、二の腕がチラッと見えるような感じをディレクションしていただきました」と舞台裏を明かす。

 松本に対しては「ほとんどがお風呂の場面だったので、二人とも結構ビショビショになってしまって……。でも松本さんが、ドンと座っていてくださったので、背中が本当に家康様に見えてきたんです。だからこそ触れるときも緊張しますし、二人の関係性を見せていく部分で、とても助けられました」と感謝を述べる。

 そんななか、松井は「松本さんの前に回って汗を拭く場面があったのですが、あまりにも松本さんのまつ毛が長くてきれいだったので“キレイだな”と思っていたら、セリフが飛んでしまいました」と裏話を披露すると「そのときは“あ……変な間ができてしまった”と焦ったのですが、“大丈夫!”と思ってそのまま続けました。毎回“美しいな”と思って汗を拭かせていただきました」と笑顔で語っていた。

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瀬名(有村架純)と

 「一歩間違えると嫌われてしまうキャラクター」をどう表現するのか、悩みも多かったという松井だが、第19回「お手付きしてどうする!」では、家康の子を身ごもったあと、家康の正室である瀬名と対峙する場面も描かれた。松井は「男性たちは自分たちの領土や地位を巡って殺し合い、傷つけ合っているけど、お万はそうではなく人に尽くすことで欲しいものを手に入れる形もあるんじゃないかというのを、身をもって実現した。瀬名様と話をする中で、お万は自分のために家康様を利用しようとしたのではなく、彼女なりの思いがあったことを伝えます。その思いは、特に『政(まつりごと)もおなごがすればいいのです』という言葉に集約されていると思います」とお万の役割を解釈する。

 一方で「第19回の面白いところは、最初の家康様とのシーンで、“女性的な部分を前面に押し出しながら近づく、腹の内が見えない女性”とミスリードしてもらうことで、瀬名様とのシーンが生きてくる。“嫌な女だな”と思われた方が正解なのかと言えば、そのさじ加減は非常に難しかったですし、しっかり演じなければというプレッシャーは大きかったです」と初大河の感想をしみじみ語っていた。(取材・文:磯部正和)

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