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キアヌ&真田広之のイイ人伝説!『JW』日本人キャスト&スタッフが証言

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』に出演した田代良徳とファイトコレオグラファーの川本耕史
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』に出演した田代良徳とファイトコレオグラファーの川本耕史

 9日、キアヌ・リーヴスが最強の殺し屋を演じるアクションシリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(9月22日公開)の公開を記念して、過去シリーズ3作品を一挙映するイベントがTOHOシネマズ六本木で行われ、『コンセクエンス』のファイトコレオグラファーを務めた川本耕史と、大阪コンチネンタルの用心棒役として出演した田代良徳が登壇。撮影の裏話や、キアヌと真田広之のイイ人伝説などを紹介した。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』場面写真

 映画上映前に登壇した二人。本作に参加することになった経緯について、川本が「(監督の)チャド(・スタエルスキ)さんから(アクション監督の)谷垣健治さんに連絡があって。日本刀で立ちまわりを作れる人がいないですかということで紹介していただいた」と語ると、田代も「最初にキャスティングディレクターから、ヨーロッパでお相撲さんを探しているんですが、というDMが来て。ヨーロッパにはいないんで、なんなら行きましょうかというようなやりとりから始まった」と述懐。しかし守秘義務などの関係で、交渉段階ではそれが何の仕事かは分からず、最初は「ドイツ映画です」とだけしか伝えられなかったという(※撮影地のひとつがドイツだった)。

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 現場でのキアヌは「練習を常にされる方。例えば現場に入って、2時間待ちということになったら、常に2時間後の振り付け、さらには翌日にドニー・イェンさんとのシーンがある時などは、その振り付けをひたすら練習される」と明かす川本。田代も「僕らも朝9時からトレーニングスタジオに入って練習をするんですけど、僕らは1時間くらいでスタミナがなくなって、ハアハア言っているんですけど、一番最後までやっているのはキアヌさんと真田さんでしたね。二人がやめないんですよ」と続け、「世界のトップの二人がそうやって努力をしているから。いろんな意味で本物を見たなという感じがします」と振り返る。

 とにかく二人がキアヌに感じたのは、常に自然体で気さくな人柄であるが、本番になると一気にオーラが変わるということ。先日、ロックバンド「Dogstar」の一員として来日したキアヌに会いに行ったという川本は、撮影現場でケガをした若手スタントマンを『大丈夫か、よろしく言ってくれ』と気遣ったり、川本の兄は元気か? と声かけたりと、ひとりひとりのキャスト、スタッフたちに目を配っていたという。

 それはスタッフの食事に関しても同様だったと証言する川本。「スタジオの近くにご飯を食べるところがなくて。宅配は頼めるんですが、1時間以上かかるようなところで。それを聞いたキアヌが『そうするとアクションをつくる時間がなくなるよね。任せて、俺が来週から用意するから』と。キアヌさんが僕らのお昼ご飯を賄ってくれたんです」と語ると、田代も「僕はその経緯を知らなかったんで、今日のお昼はなんだろうなと思っていました。でも通訳さんから、キアヌさんのご厚意なので、ちゃんとお礼を言いましょうねといわれて。でもその列に並んでいる時に、キアヌさんが来て、みんなとハイタッチをしてくるんですよ。本当にトップのスターなのに仲間というか。今日のメニューは何? という感じがすごく気さくだなと感じました」と付け加えた。

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 またキアヌはスタントマンにも愛情をもって接していたという。それを深く感じたのが、キアヌがつくったTシャツ。「そこにキルカウンターがついているんですよ。そのキルカウンターというのは、キアヌさん自身がそのスタントマンを何人(映画の中で)やっつけたかというもので。10回、15回、20回という具合に。だからたくさんスタントをやった人間はそのTシャツをたくさんもらえるんですよ。そういうのって、スタントマンにとっては喜びですよね。認めてもらっているというような」と振り返った川本は、「みんながハッピーに。演者さんもそうじゃないと、いいものはつくれないよねというスタイルの人ですよね」と付け加えた。

 そんな中、真田との共演エピソードについて明かした田代。「真田さんと向かい合うカットを撮影した時なんですが。僕らにも衣装さんとかメークさんとかがついてくれるんですが、準備が終わって。(映らないように)カメラの前から隠れたんですけど、その時に真田さんが『ちょっと待って』と言って。僕の着物を直してくれるんですよ。それで小さい声で『せっかく映画に出るんだから。きれいにしようね』と。衣装さんたちは冷や汗だったと思うんですけど、真田さんは『さあ行こう!』とやってくれた」と述懐。

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 さらに真田は、戦闘シーンでアクションチームを鼓舞するように率先して声がけを行ったという。「本当に部活と一緒で。真田さんが声をかけると、みんなが返していて。カメラがまわる直前に、本当に部活みたいに『行くぞー!』『オーッ』とういような感じで。そこからカメラがまわり始めると、みんなめちゃくちゃやって。オッケーが出たら、みんなやりすぎたなという感じるくらいやりきって。みんなを鼓舞してくれましたね」と振り返った田代。「キアヌさんもそういう人だし、真田さんもそういう人だから。そういう柔らかい雰囲気があって、ファミリーな感じでやらせてもらいました」と付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

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