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「どうする家康」タイトルバックが最終形態へ 何を意味する?

リニューアル版タイトルバック
リニューアル版タイトルバック - (C)NHK

 17日に放送された松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8時~NHK総合ほか)第35回より3つ目のタイトルバックに変更され、演出統括の加藤拓とアートディレクターの菱川勢一DRAWING AND MANUAL)がコメントを寄せた。加藤は「本当の豊かさとはなにか、それを追い求めることを家康の第三幕としたいという願いがこもったタイトルバックになったと思います」、菱川は「抽象から具象へ、つまり夢や思想が形になっていくことを表現しました」と意図を説明している。

【画像】「どうする家康」3つ目のタイトルバック

 「コンフィデンスマンJP」シリーズの古沢良太が、さまざまな試練に直面しては「どうする?」と選択を迫られていく家康(松本)の姿を等身大に描く本作。演出統括の加藤は「最後の変身」となるタイトルバックについて「戦国時代決勝戦『秀吉 VS 家康』は家康の『敗北(臣従)』でいったん決着がつきます。しかし誰もが知る戦国の覇者・徳川家康にとってはこの敗北こそが新たな『出発点』。『どうする家康』の家康は勝利ではなく平和(浄土)こそが目的だからです。本当の豊かさとはなにか、それを追い求めることを家康の第三幕としたいという願いがこもったタイトルバックになったと思います」と説明。

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 また、加藤は第1弾から3弾までの変化を「大らかでシンプルな第1弾、華々しくも荒ぶる戦国を象徴した第2弾、そして第3弾からは森羅万象が豊かさに満ちる家康の理想が感じられます」と評しながら、「戦いの果てに、世界に誇る太平の世を築いた家康の挑戦を最後までお楽しみください」と視聴者に呼び掛けている。

 アートディレクターの菱川によると、タイトルバックを三作品用意することは企画当初に話し合っていたという。菱川は「一つ目は幼少から青年期の家康を描く初期、二つ目は翻弄される家康を描く中期、そして天下人へ。初期は浅い色彩と抽象表現で表現し、中期はそこへ黒や赤、金といった人間の欲のようなものを取り入れました。そして今回の三つ目は抽象から具象へ、つまり夢や思想が形になっていくことを表現しました」と三作品それぞれの特徴に触れ、三作品目のイメージについて「家臣などの仲間の絆、そして畝る波のような時代の変遷の先に民や町が見えてくる。それら全てをじっと見ている富士の山。その後200年以上も戦のない太平が続くのを歓迎するように桜が舞う」と話す。

 そして「タイトルバックというものはドラマ本編の入り口の語り部として、まるで窓の外に広がる庭のような部分だと思いながら制作しました。このタイトルバックの制作に尽力したスタッフ全員に感謝するとともに、音楽の稲本(響)さん、そして大河スタッフの皆さんに感謝いたします」とスタッフに感謝を述べている。(編集部・石井百合子)

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