『F1/エフワン』ブラッド・ピットは実際にマシンを運転!ハミルトンもうならすドライビングテクニック

ブラッド・ピットが主演を務める映画『F1/エフワン』はF1の全面バックアップを得て世界各国の本物のサーキットで制作されており、F1ドライバーのルイス・ハミルトンもプロデューサーに名を連ねている。メガホンを取ったジョセフ・コシンスキー監督(『トップガン マーヴェリック』)が、ブラッドの類いまれなドライビングテクニックとハミルトンの貢献度の高さを語った。
「キャスト陣をレースカーに乗せるためには、何か月ものトレーニングが必要でした」と切り出したコシンスキー監督は、「でも、初日は本当に楽しかったです。僕とブラッドとルイス・ハミルトンが一緒にサーキットにいました。僕たち全員が車に飛び乗って、お互いにスポーツカーを運転したのですが、それは僕が決して忘れられない思い出の一つです」とハミルトンによるレッスンという贅沢すぎる時間を振り返る。
そして、ハミルトンの貢献は技術面にとどまらなかった。「ルイスは、この映画をリアルなものにし、物語を練り上げる際に重要な役割を果たしてくれました。僕たちはベテランドライバーのソニー(ブラッド)、そしてルーキーのジョシュア(ダムソン・イドリス)のストーリーを語るんです。ルイスはその両方を経験しています。彼はルーキーだったF1での最初のシーズンでもう少しで優勝するところでした。そして今では7度のワールドチャンピオンに輝き、彼はすべてを経験したんです」とコシンスキー監督。
「この2人のキャラクターの物語を形成する上での彼の視点や、何が彼を突き動かしているのか、彼は僕に本当の洞察を与えてくれました。彼なしでは、僕たちはこの映画を作ることはできませんでした」と感謝の言葉を惜しまなかった。
そんなハミルトンをうならせたのが、ブラッドのドライビングテクニックだ。コシンスキー監督は「ブラッドが運転できなければ、この映画全体がうまくいかない。ですがブラッドは最初から運転に関して才能を持っていました。彼がどこでそれを学んだのか、それとも生まれつきなのかはわかりません。でも彼は天性の才能を持ったドライバーなんです。そのことはルイスにとって、最初のミーティングの後『これはうまくやれるかもしれない』と彼の自信を深めることになりました」と明かす。
「彼はハンドル捌きに対する自然な感覚を持っていました。この映画で僕たちがやっていることは危険なことです。ブラッドが運転しているのを見ると、それは演技ではないことがわかります。彼は、すべてのシーンで車をコース上に維持し、壁にぶつからないようにすることに本当に集中しているんです。そして、それはごまかしのきかないものです。映画を観た観客がそのことを感じてくれることを願っています」。ブラッドが自ら運転し、ハミルトンとF1の全面的な協力があったからこそ実現した究極の臨場感に注目だ。(編集部・市川遥)
映画『F1/エフワン』は6月27日より全国公開