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「キャシアン・アンドー」デドラ&シリル、不器用カップルの秘密 ぎこちない距離感「居心地がよかった」【来日インタビュー】

 ドラマ「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2のメインキャストであるデニース・ゴフ(デドラ・ミーロ役)とカイル・ソーラー(シリル・カーン役)が、千葉・幕張メッセで開催された公式ファンイベント「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」の会場でインタビューに応じ、「自然体でいられた」という撮影中の距離感や、シーズン2でさらに深掘りされるキャラクターについて語った。

【動画インタビュー】「キャシアン・アンドー」豪華メンバーを日本で直撃!

 本作は、映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)で活躍した反乱軍の情報将校キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)を主人公とする前日譚ドラマシリーズ。デニース演じるデドラは帝国保安局ISBの優秀な捜査官、カイルふんするシリルはキャシアンを追う帝国の元捜査主任だ。

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 シーズン2初回からデドラとシリルの関係性に大きな変化が見られ、『スター・ウォーズ』シリーズに誕生した新カップルの行方に注目するファンが増えている。取材直前に行われたパネルディスカッションでも、息ピッタリの掛け合いを披露した2人は、「一緒に仕事ができて幸運です」と仲の良さをアピールする。

「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン1でのシリル - (C)2025 Lucasfilm Ltd.

 「同じ劇場文化の出身で、1か月くらいリハーサルを重ねながら同じコミュニティーで作品をつくる環境にいたので、すぐにその感覚で撮影現場に入っていけました。すぐに打ち解けられたし、たとえダークなシーンでもとても遊び心があるんです。『今、彼が私に渡してくれた芝居がすごい!』と素晴らしい演技をしている姿を見るのは、本当にワクワクしました。普段は自分から全部作り上げないといけないのですが、今回は違いました。カイルとの全てのシーンに遊び心がありました。それがうまくいってると感じられたときは、最高でした」(デニース)

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 「忘れてはいけないのが、ニナ・ゴールド(キャスティング・ディレクター)です。彼女は天才です。彼女がこのキャスト陣を組んで、トニー(・ギルロイ/脚本&製作総指揮)に紹介してくれたんです。長年にわたって信頼されてきた人で、彼女のビジョンは本当に特別なものです」(カイル)

 パネルディスカッションでは、デドラとシリルが一緒のシーンは「見つめ合う」描写が多いことが言及された。デニースは「気がつきませんでした(笑)」、カイルは「普通に演じていただけだったのですが、できあがった映像を見て『すごく見つめ合ってる!』と思いました(笑)」と演じている側は特に意識せず芝居をしていたという。

「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2のデドラ - (C)2025 Lucasfilm Ltd.

 デニースいわく、デドラとシリルのやり取りは「あそこで間を取ろう」「このタイミングで視線を合わせよう」といった事前に計算されたものではなく、カイルと自然体で演技した上で完成したものだという。カイルも「自然な空気感だった」と撮影当時を振り返る。

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 「映像を見たとき、『あれ?』と思ったんです。『あのシーン、セリフが6行しかなかったよね? 私たち、あれ何やってたんだろう?』って(笑)。なぜあんなに濃密に見えるのか、ほんとに不思議で……。シリルとデドラに憑依されたみたいに、ただ流れに身を任せて演じていたと思います」(デニース)

 「決まりごとみたいなものは、何もなかったんです。2人とも、“社会的にぎこちない人間”みたいなキャラクターを演じていますよね。だからこそ、そういう不器用な距離感も自然体でいられたし、演じていて自分自身も居心地がよかったんです。相手に対して“少し風変わり”でいられることが、むしろしっくりきました」(カイル)

『ローグ・ワン』以来の登場となるオーソン・クレニック - (C)2025 Lucasfilm Ltd.

 『ローグ・ワン』に直結する最後の4年間が描かれるシーズン2では、映画からおなじみのキャラクターが再登場する。そのうちの1人が、帝国の高階級将校オーソン・クレニック(ベン・メンデルソーン)だ。帝国の極秘会議に出席したデドラとクレニックの対峙は、『ローグ・ワン』におけるクレニックとダース・ベイダーの緊張感ある会話シーンを彷彿させる。

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 クレニックについて、デニースは「私(デドラ)にとってのダース・ベイダーです」と表現し、最も偉大な俳優の一人と尊敬するベンとのシーンを以下のように振り返った。

 「撮影現場でその瞬間ごとに選んだ動きや表情が本当に印象的で、それを見たとき、私自身もデドラとしての感情を強く感じました。クレニックが初めてデドラの前に現れるシーンでは、彼女が内面的に姿勢を正すような感覚がありました。でも、そういうことは事前に話し合ったわけではないんです。デドラはクレニックと一緒に働かなきゃいけないことに少し苛立ちを感じていますが、彼の指揮系統は尊重しています。残念ながら、ベンは今日ここにはいませんが、私は彼のことが心から大好きです」

「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2キービジュアル - (C)2025 Lucasfilm Ltd.

 「キャシアン・アンドー」の制作には2,400人ものスタッフが携わっており、「作品の隅々にその人たちの存在を感じられる」とデニースは語る。「全員が毎分毎秒、本気で向き合っていました。それを今、視聴者に届けられるのは感無量です。終わってしまうのは寂しいですが、本当に特別なことをやれた実感があります」

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 また、カイルは「この作品はむしろ“始まり”でもあります」と続ける。「シーズン2が『ローグ・ワン』へと直結して、映画の印象さえ変えてしまう。オリジナル・トリロジーの見方すら変わるかもしれない。それは『スター・ウォーズ』世界への小さな贈り物であり、ちょっとした“かき乱し役”でもあるんです。新しい体験の扉を開いてくれるかもしれないですし、新たな視聴者を呼び込むきっかけにもなります」

 彼らの功績は、『スター・ウォーズ』の壮大なサーガの歴史に刻まれ、後世に語り継がれるであろう。デニースは「舞台は幕が下りたらそれで終わってしまいますが、この作品は永遠に残ります。もし、これがキャリアでたった一つの仕事だったとしても、何度でも見返して『私はこれを成し遂げたんだ』と胸を張れます」と誇らしげな顔を見せていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

ドラマ「キャシアン・アンドー」シーズン2はディズニープラスにて毎週水曜日に独占配信中

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