人間が凶暴化するウイルスで国が壊滅…ダニー・ボイルが語る“その後”『28年後…』特別映像が公開

人間を凶暴化させるウイルスのパンデミックを描いた、ダニー・ボイル監督作のその後を描く映画『28年後…』の特別映像が、日本版特報映像と共に公開された。
本作は、人間が感染すると理性を失い凶暴化してしまうウイルスが蔓延したロンドンを舞台に、生存者たちのサバイバルを描いた『28日後…』(2002)のシリーズ第3弾。アカデミー賞監督のダニー・ボイルと、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を監督した脚本家のアレックス・ガーランドが再びタッグを組み、パンデミックから28年後の世界を描く。
特別映像では、ボイル監督と脚本家のガーランドが、人類が世界的パンデミックを経験した今、本作で描く“28年後の世界”が絵空事ではないことを警告する姿が映し出されている。
本作の制作を振り返ったガーランドは「まず話し合ったのは、“28年後”の意味だ。もしイギリスで感染が続いていたら世界はどう対応するだろうか? イギリスは隔離され見捨てられるか? 彼ら(凶暴化した感染者)が28年も生き延びたら国はどうなるだろうか?」と現実に起こり得るパンデミックの恐怖を描いたことを明かす。
ボイル監督も「壊滅した国のその後を描いた」と語っており、「生き残りの島は潮の満ち引きで外界から守られているが、電気や燃料の供給が途絶え、さまざまな道具が使用不可に。遠く離れた本土は希望と恐怖の場所になった」とリアリティを追求した世界観を解説。28年後の世界を舞台に、人間たちの命がけのサバイバルを描く本作について、「人々を震え上がらせる映像にした。以前よりも刺激的な映像が求められていると感じる。目指したのは息苦しくなる強烈さだ」とよりパワーアップした恐怖と緊張感を体験できることをアピール。さらに本作について、ただの続編ではなく「新たな始まりだ」と明かしている。
日本版本予告映像では、イギリスの作家ラドヤード・キップリングの詩「ブーツ」の朗読が呪文のように鳴り響くなか、人間たちの鬼気迫るサバイバルを活写する。また、新たな場面写真として、アーロン・テイラー=ジョンソン演じるジェイミーとその息子のスパイクが感染者の潜む森の中を進む1枚と、呆然と立ちすくむスパイクの母親アイラの姿が公開。ジョディ・カマー演じるアイラと、その背後には感染を逃れて生きるケルソン博士(レイフ・ファインズ)が映し出されており、彼らに襲い掛かる不穏な物語を予感させる。(編集部・入倉功一)
映画『28年後…』は6月20日(金)より全国公開


