「べらぼう」元タカラジェンヌ戦慄の共演話題 家基暗殺の犯人説浮上

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の18日放送・第19回では、服毒自殺を図った知保の方(高梨臨)を巡る戦慄のシーンが展開。元宙組トップ娘役の花總まりと、元月組トップ娘役の映美くららというタカラジェンヌの顔合わせが注目を浴びた(※一部ネタバレあり)。
前話のラストは、第10代将軍・徳川家治(眞島秀和)と田沼意次(渡辺謙)のもとに、家治の側室・知保の方が服毒自殺を図ったという衝撃的な報せが届く場面で幕を閉じたが、第19回のオープニングはそののちの展開。届いた手紙には、家治が子をもうけるために泣き御台に瓜二つのお中臈を迎えたことから、自身は徳川に無用となったとの知保の方の悲痛な思いが切々とつづられていた。
間もなく知保の方が一命をとりとめた報せを受け、「お命を取り留められるのも随分とお早いようだ」といぶかしがる意次に、大奥総取締の高岳(冨永愛)は「おそらくこれは女たちが仕組んだ狂言かと」と推測。後の場面では、知保の方、宝蓮院(花總まり)、大崎(映美くらら)の物騒な会話が。知保の方は大崎を見やると「その者が薬には詳しくてな。よき塩梅にあつらえてもらった」といい、大崎がうやうやしく頭を下げた。宝蓮院は安堵したかのように「これにて上様にも伝わりましょうか。此度のお振る舞いが知保の方様、種姫にどれほどきつい仕打ちをなさっておられるか」と言い、知保の方は不敵な笑みを浮かべていた。
狂言自殺計画を巡る恐ろしい会話に「何この茶番」「江戸城怖すぎる」「大奥の闇…」「ドン引き」など戦慄の声が上がっていたが、ここで浮かび上がったのが将軍候補だった家基(奥智哉)と老中首座の松平武元(石坂浩二)急死の謎。家基の死因は手袋に仕込まれた毒と見られ、この一件を調査していた武元が亡くなった晩に屋敷から手袋を奪い去っていく正体不明の女の影があった。同時に不敵な笑みを浮かべて人形を操る家斉(生田斗真)の姿が映し出されたことから黒幕を家斉と見る者が多かったが、知保の方の「その者が薬には詳しくてな」という一言から大崎の関与を疑う声が上がった。
宝蓮院は、御三卿・田安徳川家初代当主・宗武の正室。のちに松平定信となる賢丸(寺田心)を、白河松平家の名君、「寛政の改革」を行った老中となるまでに育てた人物。大崎は家斉の乳母で、家斉の将軍就任後、大奥で絶大な権力を持ったといわれる。(石川友里恵)